売り上げ13%増。ランボルギーニはフェラーリを超えるのか?
2021年を過去最高の実績で終えたファイティングブルの躍進
ランボルギーニの販売が好調です。1月12日発表のプレスリリースによれば、2021年はグローバルで8405台を納入。2020年はコロナの影響で7340台と前年比9%減となりましたが、2021年実績は回復して過去最高を記録。売上高で13%増の大躍進。 ランボルギーニの画像をチェックする! スーパーカーの双璧であるフェラーリの発表は前年に倣えば2月発表のはず。いよいよフェラーリの背中が見えてきたのでしょうか。出荷ベースの数字しかありませんが2020年の同社は9119台でグローバルで前年比10%減。いまから2021年の結果が気になります。 さて、ランボルギーニの2021年を市場別に振り返ると、アメリカ(+14%)、アジア太平洋(+14%)、EMEA(ヨーロッパ、中東、アフリカ、+12%)ともに増加。この3エリアの比重は、それぞれに35%、27%、39%となり、同社では好ましいバランスだと評価します。 さらに細分化すると、米国がトップ(2472台、+11%)を維持し、中国が2位(935台、+55%)に躍進。続いてドイツ(706台、+16%)、イギリス(564台、+9%)が目立っており、わが日本は457台で前年比27.6%減。それでもイタリア(359台、+9%)よりは売れてます。 しかし、日本の購買力には懸念もあります。一昨年の2020年は? といえば、631台を販売し2019年比6.9%減。巷では6年ぶりに前年実績を下わまったとニュースになりました。つまり日本は2年連続減少しているのです。
話を2021年に戻して、グローバルのモデル別販売台数は、SUVのウルスがトップで5021台。続いてV10エンジンを搭載したベイビーランボルギーニのウラカンが2586台。V12エンジンを搭載したフラッグシップのアヴェンタドールがモデル末期ながら798台を記録。3モデルでフェラーリに肉薄するのですから、やはりSUV(同社ではSSUVという)の力って、あらためて凄いと感心させられます。 2022年も順調に推移するのか気になりますが、現在の受注分だけで今年の生産枠はほぼ埋まっているというランボルギーニ。また、既に公表されていることですが、ウルスのマイナーチェンジ&追加のPHEVモデルを投入予定。ウラカンも何かしらの仕掛けがあるでしょうし、また、アヴェンタドールの後継モデルの発表も控えています。 もしサプライズがあるとすれば、2+2モデルの存在です。4ドアクーペか、クロスオーバーか? 進行中のプロジェクトの正体はわかりませんが、グループ内を見渡せば、ポルシェやアウディにそのベースとなるプラットフォームやパワーユニットは既に存在します。いずれにせよ2022年のランボルギーニは、ラインナップの強化でウルスに続く新規需要を呼び込むことだけは間違いありません。
さて、日本の購買力は回復するのでしょうか? あるいは単なる勘違いで欲しい人にはランボルギーニが行き渡ったと考えるべきなのでしょうか? ちなみに2020年の日本のフェラーリは1085台を販売し2桁伸びて24.7%増を記録。王者の貫禄を示しました。2021年のスーパーカー対決の行方はもうすぐ結論が出ます。しばし、お待ちください。 Text:Seiichi Norishige
教重 誠一