熊本県のコロナ発症率、全国ワースト10 1月4~10日の10万人当たり
熊本県は12日、県内で人口10万人当たりの新型コロナウイルス発症率が、全国で10番目に高い30・0人になったと発表した。高齢者施設や病院で相次いだクラスター(感染者集団)の発生や、年末年始の会食による感染拡大が要因とみられる。 熊本県の集計によると、4~10日に県内で確認した新規陽性者数は525人。人口10万人当たり30・0人は、国の警戒レベルの判断指標で最も深刻な「ステージ4」の目安の一つである「25人以上」を超えている。 発症率が最も高いのは東京で88・7人。ワースト10内には、緊急事態宣言が再発令された1都3県のほか、宮崎や福岡も含まれる。 木村敬副知事は12日、「飲食店や職場など外部から家庭に持ち込まれ感染するケースが目立つ」と指摘。高齢者がいる家庭では不要不急の外出を避けるよう呼び掛けた。 発症率は、県境を越えた感染流行地域への移動自粛を呼び掛けるため、県が厚生労働省の公表データを基に独自に算出。最初に発表した昨年12月3日時点では、31番目の2・7人だった。(太路秀紀、中尾有希)