大阪府・吉村知事が定例会見4月7日(全文4完)大阪市内は夜8時、市外は夜9時
宣言解除のタイミングが早すぎたのでは?
横田:フリーの横田一ですけれども、今回の1カ月のまん延防止措置というのは、ほぼ緊急事態宣言と同じ内容ということであれば、2月末に解除するのではなくて、約1カ月程度遅らせて解除すれば、今回のような感染爆発を招かなかったんじゃないかと。今のお話とか、このコロナウイルスの感染状況の推移を見ると、タイミングが早すぎたんじゃないかというふうに思えるんですが、要は変異株の過小評価をしたと、感染力のスピードの速さと重症化のインパクトの強さを過小評価して、若い世代の、卒業シーズンと重なっちゃったことが第4波の原因だというふうに思われていないんでしょうか。 吉村:大阪において、緊急事態宣言を解除したのは2月の末です。2月の末の時点における陽性者の数、これは1日50名です。感染の状況としても、ステージ2、感染拡大の状況についてはステージ2の状況までなった状況の中で、これは専門家の意見も聞いて解除を判断した。そして徐々に解除していこうということで、大阪市内の夜9時の時短というのも続けながら対策を取っているということですから、解除の判断自体が間違っていたとは思っていません。 当然3月の中旬、下旬、4月の上旬というのはリスクが高いわけですけれども、それを言うと東京、首都圏ももうすでに解除されているわけですから、そういった意味では、一定この解除の基準を満たせば、数がもうずいぶんとぐーっと落とし込んで、陽性者の数も少なくなって、専門家の判断を聞いても、これはもう解除相当だよとなれば、やはりずっと続けるわけにはいきませんので、解除をするというのは、判断としては間違っていないというふうに思います。
五輪開催自体に対する考えを聞きたい
ただ、そのあと、この大阪と兵庫においては、N501の変異株、これがぐっと火が付いたので、それに対しては適切に対策をするということが、もう重要だというふうに思っています。ほかの解除になったエリアにおいても、大きく、例えば同時期に解除になった福岡とか愛知とかっていうのも、大きく感染がぐっと広がっていない、同じような時期、同じような判断で解除になったわけですけど、広がっていないというのは、やっぱりN501の変異株というのが出火しなかったということだと思います。 宮城においては、これは感染急拡大が起きたわけですから、このウイルスというのはやっぱりどこでいつ急拡大するか分からない、急拡大すれば、これはすぐに抑えにかかる、もうこれをするしかないというふうに思っていますので、当時の解除が間違っているとは思ってはないです。 横田:今のお話をお伺いすると人為的なミスではないと、自然災害のように、天災のようなもんで、責任はないと、反省も謝罪もしないと、医療関係者に謝ったり、飲食業関係者に謝罪をすることはないという理解でよろしいんでしょうか。 吉村:感染がぐっと増えてくれば、もうその時点で適切に対応していく、このウイルスについては、もう早めに早めに対応していくということが必要だろうと思っています。 横田:あと変異株の見通しが甘かったと。変異株のリスクの感染力のスピードとか、重症化のインパクトの強さを見誤ったということが原因じゃないかと思うんですが、であればこういう事態で、大阪のこの事態を受けて五輪開催自体についてはどうお考えになるんでしょうか。数万人規模の海外の方が、観客としては無観客でも、関係者として選手団、関係者が数万人規模で来ると。となれば開催によって、今回、今、大阪で起きているのと同じようなことが東京で起きる可能性が十分あるんじゃないかと思うんですが、五輪開催自体に対するお考えをお伺いしたいんですが。 吉村:五輪の開催については、これは国と組織委員会、東京都で決めることですので、僕がコメントすることはありません。そこで適切に判断されるというふうに思っています。五輪とはちょっと離れたところですけど、変異株についてはN501型はすでに全国でも確認をされていますので、これもいつどこで出火するか分からないという状況ですから、これに対する警戒は全国においてもやっぱり強めたほうがいいと思うし、強めていかなければならない。大阪においては、大阪、兵庫、今この変異株が猛威を振るっているという状況でもありますので、僕自身はまずはこの大阪の対策、ここに全ての力を注いでいきたいと思っています。