エージェンシー グループのコモン・インタレスト、ブランデッドエンターテインメント企業を目指し続々買収
ブランデッドエンターテインメントに注目する
ここに、さらにいくつかのビジネスが年内に加わる可能性もあるという。 そのなかのひとつはすでに視野に入ってきており、コモン・インタレストはもうひとつのクリエイティブカンパニーの年内ローンチを計画している。来年以降には、さらに3つのディールが行われる可能性もある。フリードマン氏はこう語る。「そのころには、7から8のビジネスが我々のグループに加わって、数百人のスタッフが英国と米国で働いているかもしれない。いま目を向けているディールもいくつかある」。 その詳細については、当然のことながら、同氏の口から語られることはなかったが、それは単に警戒心がそうさせたからではない。同氏がコモン・インタレストに求めるビジネスのタイプを特定するのが難しいからでもある。それらはマーケティングサービスグループの典型的な標的ではない。そこにあるのは、お馴染みの顔ぶれではなく、ブランドやエンターテインメント、テクノロジー、最新メディアといった分野のビジネスだ。こうした企業数社との話し合いもすでに行われているという。 フリードマン氏は、「マーケティングサービスのホールディングカンパニーを創ろうとしているわけではない」と語る。「そうではなく、ブランドとエンターテインメント、テクノロジー、最新メディアが融合するようなものをつくることが目的だ。そのためにも、これらの分野で我々が活動できるようにしてくれる企業が必要だ」。 同氏が注目しているのは、今日のメディアにおいて興味深さと利益を生む可能性を増しているトレンドひとつ、つまり、ブランデッドエンターテインメントに関わる企業だ。ゆっくりとではあるが確実に、大手の広告主はエンターテインメント投資家になりつつあり、それがテレビ番組の合間であれ、ソーシャルメディア投稿の合間であれ、通常のコマーシャルの枠をこえて、消費者の前に自社ブランドを露出させている。 「いずれはコモン・インタレストもエンターテインメント部門を持つことになると思っている。知的財産や独自のエンターテインメントのフォーマットを開発することが、我々の戦略のひとつだからだ」と、フリードマン氏は語る。こうすることで、コモン・インタレストは信頼性を高め、彼らには独自のエンターテインメントを生み出す能力があるとCMOに確信を抱かせている。