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奄美大島で放浪していた怖がり屋さんの屋久島犬…大阪へ来て2年でやっと「本当の家族」に出会えた!

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 鹿児島・奄美大島で保護され、大阪にやってきたのは2018年5月。なかなかご縁のなかった屋久島犬の真綾ちゃんに、ようやく「本当の家族」ができました。 【写真】首輪をしたまま数カ月、お兄ちゃん犬と一緒に放浪していました  島で首輪をしたまま数カ月、お兄ちゃん犬と一緒にウロウロしていたという真綾ちゃん。逃げ出したのか、捨てられたのか…島の保健所に保護されましたが飼い主が名乗り出ることはなく、地方の保健所収容犬を引き取り関西で里親探しをしている市民ボランティア『犬の合宿所in高槻』に引き取られたときは、あばら骨が浮き出るほどガリガリに痩せていたそうです。   真綾ちゃんは犬が大好き!初対面の子とも“ワンプロ”でコミュニケーションばっちりです。でも、ヒトはちょっと(かなり?)苦手…。だから里親募集会に参加してもうまくアピールできず、大きめの中型犬で一目見て「かわいい!」と言ってもらえる“もふもふ系”でもないため、なかなか声が掛かりませんでした。特に新型コロナウイルスの感染が拡大してからは、誰でも参加可能な譲渡会ではなく、指名があった子だけの「お見合い型譲渡会」になっていたので、真綾ちゃんは参加さえできませんでした。  そんな真綾ちゃんを迎えたいと言ってくれたのは、京都に住む根本さん(仮名)ご一家です。お父さんとお母さん、そして3人の子供たちは犬が大好き。ただ、4年前に先代犬を亡くした後、お母さんは仕事の時間を延長し、子供たちも成長して留守がちになったため、次の子を迎えたくてもできませんでした。そんな状況が一変したのは今年2月。長年の単身赴任からお父さんが戻り、しかもコロナの影響で在宅勤務に。九州の大学に通う息子さんも9月まで家にいることが決まり、「今がチャンスかも」となりました。  家族5人それぞれがインターネットで保護犬を検索。先代犬は介助犬候補生からのキャリアチェンジで、今回もペットショップで買うことは考えませんでした。真綾ちゃんに目を留めたのは名古屋に住む娘さん。「この子かわいい!って。他にもマー君(真綾ちゃんのお兄ちゃん)とエール君もかわいいねって話していたんですよ」(お母さん)。3頭ともちょっぴり“強面系”。でもそれが根本家の好みだったのです。  ちょうどその頃、犬の合宿所では「オマケの里親募集会」が企画されていました。予約制のお見合い会で指名がなかった6頭が参加する特別な譲渡会。その開催を告知するブログにあった「残りものとは言わせませんよ!」の言葉にお父さんはグッと来たと言います。  譲渡会が開催されたのは5月24日。真綾ちゃんが大阪に来て2年がたっていました。複数の預かりボランティアさんの家で愛情たっぷりにお世話してもらっていた真綾ちゃんですが、馴れない人へのビビリは変わらず。お父さんは「時間が解決してくれるんじゃないかと思っていましたが、あのビビリ方を見たらちょっと自信がなくなりましたね(苦笑)」と振り返ります。真綾ちゃんは愛想を振りまくこともなく、最後は乗ってきた車に逃げ込んでしまったそうです。  それでも果敢に?トライアルを申し出た根本家の皆さん。犬の合宿所の伊藤順子さんからは「ご無理なさらず、ダメだと思ったら返してもらって構いません」と何度も言われました。もちろん、伊藤さんだって真綾ちゃんに幸せになってほしかった。でも、特に男性が苦手な真綾ちゃんはお父さんに懐かないのではないか、との懸念があり、根本家が優しくて素敵なご家族だと分かったからこそ、もっと人懐こくて飼いやすい子が来たら、その里親さんになってほしいと思ったのです。  でも、伊藤さんの心配をよそに、真綾ちゃんはトライアル初日からお父さんと一緒にソファーでくつろいでいました。ヒトが近づくと逃げて行き、散歩中に石ころを蹴飛ばしただけでビクッ!ビビリはそう簡単には直りませんが、お気に入りの場所を見つけたようで、「ソファーに上がればどこを触っても大丈夫。お父さんの隣でも寝ていますよ」(お母さん)。トライアル開始から約1カ月半後に正式譲渡が決まるまで、家族の誰も返そうとは思いませんでした。  お母さんは真綾ちゃんのことを「ちょっとクセの強い面白いワンちゃん」だと言い、お父さんは「けったいな犬だけど憎めない味がある」と目を細めます。真綾ちゃんのビビリを「面白い」と言ってくれる根本家だからこそ「本当の家族」になれたのです。  お兄ちゃんのマー君も現在、トライアル中。長い時間が掛かりましたが、兄妹そろって幸せをつかみかけています。 「みんながみんな、小柄でしっぽフリフリの愛想よしばかりに惹かれるわけじゃない。2年以上残っていても幸せになれるチャンスはあるんです」(犬の合宿所・伊藤さん)  保健所などが譲渡対象犬を選別するとき、真綾ちゃんのようなタイプは除外されがちです。でもそれは誤った先入観だということを、真綾ちゃんが教えてくれています。 (まいどなニュース特約・岡部 充代)

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