おばあさんに変装しワクチン会場に 34歳と44歳女性が謝罪
米南部フロリダ州で17日、34歳と44歳の女性2人が「おばあさん」に変装して新型コロナウイルスのワクチン接種を受けようとしたとして、警告を受けた。同州ではワクチン接種は65歳以上や介護施設の入所者、医療関係者らが対象で、2人は保安官事務所から「自分のことしか考えていない」と怒られて、謝罪したという。米メディアが19日伝えた。 【変装して接種を受けようとした女性ら】 報道によると、2人は同州オーランドの接種会場で、帽子や手袋、メガネで高齢者に変装。運転免許証で実際の年齢が発覚した。この日が2回目の接種で、1回目は変装でくぐり抜けたとみられる。保安官事務所の担当者から「あなた以上にそれを必要としている人からワクチンを盗んだ。2回目は受けられない」と、接種会場への不法侵入で警告を受けた。 地元当局者によると、過去にも年老いた父親と同じ名前の男性が接種を受けようとするなど、似たケースがあったという。同州では、富裕層が州外から集まる「ワクチンツアー」も問題になっている。国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長によると、米国内ではワクチン供給が需要に追いつかず、今後の接種スケジュールが遅れる可能性が出ている。【ニューヨーク隅俊之】