インド政治のもろさ示した「世界最大」の選挙結果 議席数が大きく減少、与党が後退した3つの敗因
それでも権力の座に居続けられるのは、やはり州内での権力基盤が相当強固なのだろうと想像した。 ところがそのイエデュラッパを、インド人民党は、77歳の高齢を理由に辞任に追い込んだ。地方の実力者の影響力を甘く見たインド人民党は、ヒンドゥー教徒の強硬派の反発を集める形となり、痛い敗北を経験することになった。 インド人民党は若者や都市中間層に支持者が多い。カルナータカ州では、州都ベンガルールを除くと、農村地帯の州北部や南部で農民の支持を集めることもできなかった。
廃案に追い込まれた新農業法など、インド人民党の農業政策に対する農民の不満が高まっていた。この構造も他の州にもあてはまることが多い。
広瀬 公巳 :国際ジャーナリスト