東埼玉道路、自動車専用部の高さを地上22mに計画変更!? レイクタウンのすぐそばに巨大な高架をつくる理由。【いま気になる道路計画】
埼玉県八潮市~松伏町間を自動車専用道路で結ぶ国道4号「東埼玉道路」の整備計画が、いま国土交通省とNEXCO東日本によって進められている。越谷レイクタウンを横切り、JR武蔵野線を越えて走る高架道路の高さはビル7階相当!? 一体なぜ、そこまで巨大な建築物が必要になったのだろうか。 【画像】JRの高架をまたぐ自動車専用部の高架の高さを地上7階相当に計画変更!?
新しい南北軸「東埼玉道路」とは?
国道4号「東埼玉道路」は、埼玉県八潮市(起点)から春日部市(終点)までを結ぶ延長約17.5kmの道路で、八潮市八條から松伏町田島までの約9.5kmは「専用部」として自動車専用道路を整備する計画となっている。専用部の高架は越谷レイクタウン付近で交差するJR武蔵野線を跨ぐかたちとなる。 当初の計画では、高架の高さをJR武蔵野線のレール面から6.7m程で計画していた。しかし、2025年に国土交通省とNEXCO東日本が実施した「事業再評価」の結果、1988年の都市計画決定時にはなかった架空地線(主に雷などから送電や配電網を保護するため架線柱の上部に設けるもの)を新たに設置したため、さらに約4.4m引き上げた11.1mへ変更することに。 その結果、地上からの高さは22m程に及ぶ見込みで、一般的なビルの7階に相当する高さに道路がつくられることになった。
東埼玉道路の専用部は用地取得も順調
さて、「東埼玉道路」はどこまで事業が進んでいるのだろうか。八潮市から吉川市川藤地先までの5.7kmは、一般部のみ開通済みで、2025年度には吉川市川藤地先から松伏町田島までの約3.8kmも一般部のみ開通する予定。 専用部については、八潮市から吉川市川藤地先までの区間は用地買収を済ませ都市計画決定までしている。今後、自動車専用道路の建設を進めるものとみられる。 設計変更や吉川市川藤地先以北の用地取得など、課題の多い「東埼玉道路」。しかし、国道4号や越谷レイクタウン周辺の渋滞解消や災害時の代替路としての役割を担う、重要な道路となることが見込まれる。それだけに、早期開通に対する期待も高く、今後の事業計画の進捗にも注目が集まるだろう。
文=KURU KURA編集部 資料=国土交通省・NEXCO東日本