チェンジシャフトからオイル漏れ「分解せずに部品交換」が可能なの!?
ギヤチェンジスピンドル部やキックスタータースピンドル部のオイルシールからオイル滲みやオイルもれが発生……。パーキングしたときには、漏れたエンジンオイルが地面に滴っていることがある。そんなオイル漏れに気が付いたら、オイルシール交換を行うなどしてオイル漏れを修理しなくてはいけない。こんな際に、エンジンを分解せず、外部からオイルシール交換できるとすれば、それに越したことは無いですよね!? ここでは、そんなやり方のオイルシール交換にチャレンジしてみよう。 【画像】オイルシール交換作業をギャラリーで見る(9枚) 文/Webikeプラス たぐちかつみ
自作のピックアップと専用工具のハイブリッド仕様
M6ボルトの側面を削って平面(やや凹曲面)にしながら、オイルシールに引っ掛けて引き抜くプーラー先端になるピックアップ部を自作しようと考えた。フランジ付きオイルシールではなく、一般の圧入型オイルシールなら、外側から引き抜くことが可能なはず。M6ボルトにしたのは、M6サイズ用の小型スライディングハンマーが手元にあったからだ。このツールは、ヤマハ純正特殊工具で、本来はSR400などのロッカーシャフトの引き抜きツールだったと思う。そのスライディングハンマーに長ナットを介して削って作った先端ツール=ピックアップ部をセットする。
オイルシールサイズに合わせて自作すれば良い
ボルトの頭部のかえし(締め付け座面になる部分)を残すようにグラインダーで削って、オイルシールリップ部分に引っ掛けられるような形状に削っても良いだろう。先端部分の引っ掛かりが浅かったり深過ぎたりする際には、先端を削ったり、ハンマーで叩いて曲げたりしてオイルシールへの引っ掛かり具合が良くなるように微調整するのも良い。引っ掛け部分が薄過ぎると、引き抜いた時に折れ曲がってオイルシールに負けてしまうこともある。何度か作り直して最適のバランスを見つけ出そう。
シャフトへキズ付けずにスライディングで引き抜き
チェンジシャフトにキズを付けないように、シャフト摺動部とオイルシールリップの間に自作のピックアップ部を差し込み、M6の長ナットをアダプターにしてスライディングハンマーを取り付ける。シールリップにピースを引っ掛けたら抜く方向に引っ張りつつ、スライディングハンマーのウエイトを作動させてオイルシールを引っこ抜いてみよう。抜けないときには位置をずらして繰り返しチャレンジしてみよう。オイルシールが傾いた時には、抜けてこない部分で再度引き抜き作業するのがよい。