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日本人の子ども連れ去りは国ぐるみの誘拐? 批准した国際条約、国内で適用せずは許されるのか

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 日本は1994年に国連の子どもの権利条約を、2014年にハーグ条約(国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約)を批准した。だが、その適用が不十分で法や制度を整備する努力を怠っていると、国際社会から強く批判されている。7月初め、欧州議会で採択された、EU籍を持つ子どもを日本人の親が連れ去ることを禁止するよう求める決議もその一つだ。だが、国際社会で広く知られるようになった「日本人による子どもの連れ去り」は、日本国内でほとんど報じられず、従って知られていない。日本政府は「国内案件は国内法で公平かつ公正に対応しており、国際規約を遵守していないという指摘はまったくあたらない」という。批准した国際法が国内で反映されていないことが問題とされているのに、政府はまるでわからないようだ。(ジャーナリスト=佐々木田鶴) 日本人の親による子ども連れ去りⓒ Rutsu Tobii & Taz ▽子どもの連れ去り方を大使館と日弁連が指導?

 「パリでおかしなセミナーがあったのよ」。パリ在住の友人に教えられたのは、1年以上前のことだ。聞けば、いかにうまく子どもを連れ去り、ハーグ条約による子どもの返還裁定を回避できるかについて、具体的なテクニックを伝授するものだったという。耳を疑った。  彼女が送ってくれた「国際結婚に伴う子の親権(監護権)とハーグ条約セミナー開催のご案内」という文書の発信元は在仏日本大使館。18年5月15日、外務省と日弁連の共催でセミナーは行われた。録音データは、アメリカの非営利団体BacHomeのサイトで公開されているので、誰でも検証できる。  聞いてみると、驚くほど具体的で戦略的なアドバイスだ。ハーグ条約適用で返還になるのは気の毒だと決めつけ、たとえば、子どもの返還を免れるには、DVを理由にすることが有効だが、DV被害者を保護する制度がよくできているフランスのような国だと通りにくいので、度重なる警察介入や被害治療の履歴、シェルターが満員で入れなかったなどの証拠を周到に準備してから連れ去るのがよいなどと続く。

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