意外に多い「貯蓄0円」世帯の割合。今年ゼロからお金を貯める方法
2019年は「老後2,000万円問題」や「消費税増税」、そして昨年は今に続く新型コロナウイルスの感染拡大…と、家計の不安をあおるような出来事が続いています。 「世帯主の年令別 金融資産保有額の中央値」一覧を見る その一方で、年金保険料や健康保険料などは段階的に引き上げられており、家計への負担は年々増加傾向にあります。たとえば、2005年時点の国民年金保険料は月1万3,580円でしたが、2020年度には1万6,540円と、月額が約3,000円も引き上げられました。 このような経済的な不安が高まる中で、「将来のために貯蓄を増やさなくては…」と考えている人も多いことでしょう。しかし、ただ焦っているだけではなかなかお金は増えていかないもの。もし、現時点で貯蓄ゼロの人がいきなり「2,000万円」と言われても、金額が大きすぎて途方に暮れてしまうのではないでしょうか。 そこで今回は、貯蓄0円の人でもお金を増やしていける、上手な目標の立て方を紹介します。
「貯蓄0円」世帯の割合は?
金融広報中央委員会発表の「2019年 家計の金融行動に関する世論調査」によると、金融資産非保有世帯(注1、注2参照)の割合は、「単身世帯:38.0%」「二人以上世帯:23.6%」です。 2007年時点では「単身世帯:30.0%」「二人以上世帯:20.6%」だったので、単身世帯、二人以上世帯ともに、貯蓄0円の世帯が増えていることがわかります。これだけ納める税金や保険料が上がっている現状では、この結果も仕方のないことなのかもしれません。 しかし、「仕方ない」とあきらめていては、万が一の病気やケガで働けなくなったときに困ってしまいますね。将来に備えて、しっかり貯蓄を増やしていくにはどうすればよいのでしょうか。 注1:本調査における「金融資産」は預貯金のほか保険、有価証券、その他金融商品を含む(ただし「運用の為または将来に備えて蓄えている部分」とされ、日常生活に使われる預貯金は含まれない)。 注2:金融資産の有無は、2017年までは、回答者が「保有している」と「保有していない」から選択。2018年からは、a.問1(b)で10(いずれも保有していない)を選択した世帯と、b.問1(b)で1(預貯金)のみを選択し、問2(a)で1(預貯金の合計残高)の「うち運用または将来の備え」がゼロないし無回答の世帯をそれぞれ「金融資産を保有していない世帯」(金融資産非保有世帯)としている。