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闇に浮かぶ不変の妙技 小瀬鵜飼

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岐阜新聞Web

 野趣豊かで、昔ながらの素朴な漁の様子を間近で楽しめる小瀬鵜飼が、10月15日まで行われている。今季は新型コロナウイルスの影響を受け、観覧船の定員を減らすなど例年とは違う光景になったが、清流・長良川や夜風からの"涼"を感じられる、この時期ならではの風情は不変だ。  乗船客は、日中の熱気が残る船着き場を夕暮れに出発する。日没とともに漁が始まると、闇の中にかがり火だけが浮かび、川面をほのかに照らす。耳に入ってくるのは鵜匠の掛け声、船べりをたたく音、鵜の鳴き声、川のせせらぎだけ-。こうして乗船客は、自然と3人の鵜匠が繰り広げる漁に見入っていく。  見せ場は、鵜舟と観覧船が一緒に川下へと並走する「狩り下り」。鵜匠の手縄さばき、スピードを合わせて川を下る船頭の技によって漁の一体感が味わえる。鵜舟を取り囲む最終盤の「付け見せ」も、至近距離から漁が見られて人気。下船後には鵜のえさやりを見学できることもある。  小瀬鵜飼の醍醐味(だいごみ)といえば、船上で食べられるお弁当もその一つ。観覧船を運行する関遊船のオプションでは、今季から「うなぎ弁当」がお目見えするなど、4種類から7種類にラインアップが増えた。また周辺の観光資源も豊富。全国各地を行脚しながら神仏像を彫り続けた江戸時代の僧・円空の関係では、入定したとされる「弥勒寺跡」や、市内で見つかった円空仏を鑑賞できる「円空館」がある。乗船前の時間に散歩がてら行ける距離にある。  魅力あふれる小瀬鵜飼だが、コロナ禍で今季は客足が遠のいている。まず開幕が3週間遅れた。追い打ちをかけるように7月は長雨の増水で、営業できたのはわずか5日間。さらにコロナ対策で乗船定員を約7割に抑えるなどしており、7月末時点の乗船客数は744人(昨年同期比26%)。  関遊船の永田千春事務長(62)は「船上でもソーシャルディスタンス(社会的距離)を確保するなど対策はしっかり講じている。気分をリフレッシュする意味でも、近場の小瀬鵜飼で楽しんでみては」と呼び掛ける。【案内】  観覧船待合所 住所=岐阜県関市小瀬。交通=東海環状自動車道関広見インターチェンジから車で約5分、長良川鉄道関駅からタクシーで約15分。問い合わせ=関遊船、電話0575(22)2506。

岐阜新聞社

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