「地震発生72時間」どう生き延びる? そなエリア・山崎センター長に聞く
東日本大震災などの大災害の際、被害者の救助で「72時間」という数字がクローズアップされることがあります。「発生から72時間以内の救出を目指す」という意味です。 東京・有明にある東京臨海広域防災公園(そなエリア東京)でも、「72時間を生き抜く」をテーマに防災体験学習の展示がなされています。どうして「72時間」が重要なのでしょうか。私たちはどうやって3日間を生き延びればいいのでしょうか。そなエリア東京の山崎純一センター長に聞きました。
なぜ72時間?
――――どうして「72時間」が重要なのでしょうか? 山崎センター長:発生から72時間が過ぎると、生存率が急激に落ちるといわれています。例えば生き埋めになってしまった場合、水が飲めなくて脱水症状になったりするからです。ですから、災害救助では72時間以内の救出に全力を挙げることになります。メディアなどでしきりに「72時間」と耳にすることがあるのはそれが理由です。また、地元住民の災害対応を行う各自治体が態勢を整えるのに72時間をメドにしている点もあります。 これは逆に言えば「72時間は自分の力で生き延びなければならない」ということです。 1995年の阪神淡路大震災でも、消防や警察によって救出された人の数より、近隣住民らが自分たちで助け出した人の数の方が多いのが現実です。狭いエリアでの災害なら消防も対応できますが、阪神大震災や東日本大震災のような大規模な災害では消防だけでは救助が間に合いません。
地震発生、どうする?
――――災害発生時に気をつけることはありますか? 山崎センター長:災害が起きたら、まずは自分の身を守るのが最重要です。自分が助からないと、となりの人を助けることはできません。例えば自宅で寝ているときだったら、布団をかぶって頭を守り、体を丸めるたりして、倒れてくる家具から防御しなくてはなりません。仰向けの状態だとモノが落ちて来たら身動きできなくなったりしますから。 自宅から逃げる際は、「ガスの元栓を閉める」「電気のブレーカー落とす」ことも忘れずに。ライフラインが復活した際の火災予防を。