コントレイルの顕彰馬選定記念トークショーで福永祐一調教師が秘話明かす 「今は忘れがちですけど…」
2020年に無敗で3冠を達成したコントレイル(牡7)が2024年度の顕彰馬に選定されたことを受け、23日の京都競馬場では12R終了後に、パドックで関係者によるトークショーが開かれた。 登壇したのは現役時に主戦を務めた元ジョッキーの福永祐一調教師と、担当者だった矢作厩舎の金羅隆調教助手。10Rで「コントレイルメモリアル」が開催されたこの日、名馬の思い出話に花を咲かせつつ、来年以降のデビューを予定している同産駒への期待など、終始、なごやかなムードで会は進行した。 史上3頭目の無敗3冠を達成した菊花賞当時のことをレース映像とともに振り返った福永師は「抜かされそうでも抜かせなかったですね。たぶん、どこまで行っても抜かせなかったんじゃないかな。初めて(コントレイルの)勝負根性というのを見たレースでした」と懐かしみつつ、「コロナのときだから、3冠全部いないんですよ。(口取り)写真に参加させてもらっていなくて。僕はレースでの写真しかない。(口取りに入ったのは)ジャパンCだけ。今は普通に戻っているから忘れがちですけど、改めて思いました」とコロナ禍ならではのエピソードを明かした。 来年デビューするコントレイル産駒の話題に及ぶと、「きっと、種牡馬になっても成功するんだろうなと、ずっと3歳の頃から感じていましたし、実際に産地からの評価も高くて。(初年度に)1200万円の種付け料が来年、1800万円。本当にないことなんですよ。それくらい、生まれてきた子供たちの評判が良くて、実際にまたがった印象を聞くと、みんな脚が軽いと聞きます」とトレーナーの立場から産駒の展望を語った。 最後にファンへのメッセージを求められた福永師は「自分の厩舎にも何頭かコントレイル産駒が入ってくる予定で、順調に育成されているので、来年にはその姿を競馬場でお披露目できると思います。僕自身も非常に楽しみにしていますし、コントレイル産駒でGⅠ、いずれは親子3代で3冠馬を目指して、そういう淡い夢を抱いて頑張っていきます」とディープインパクトから続く〝3冠父系〟の継承に思いをはせた。『飛行機雲』を意味するコントレイルが描いた軌跡。その夢の続きを心待ちにしておきたい。
東スポ競馬編集部