コロナ禍で変わる「持ち家願望」…マンションよりも戸建てが良い?みんなの住宅購入事情
住宅は生涯の中でもかなり高額な買い物になります。建物や場所にもよりますが、ローンを組むのが一般的でしょう。2020年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が経済にも大きな影響を与えましたが、それは住宅ローンの借入についても同じのようです。㈱MFSの「コロナ禍前後における住宅購入希望者の傾向分析」をもとにして、住宅ローンの動きを見ていきます。 グラフ「コロナ禍前後で変わる、みんなの希望物件」を見る
住宅ローンを組めるのか、一番心配しているのは年収400万円台
住宅ローン借り入れ可能額判定サービス「モゲパス」を提供する㈱MFSが行った「コロナ禍前後における住宅購入希望者の傾向分析」。この分析において2020年3月以降、コロナ後でモゲパスの申込者を年収別で比較したところ、最も多かったのが「年収400万円台」で16.4%、次いで年収500万円台の16.3%、年収300万円の15.8%となりました。
持ち家志向が強くなったのは?
モゲパス申込者の割合をコロナ前と年収ごとに比べてみましょう。年収300万円台は9.2%でしたが、コロナ禍後で15.8%、年収400万円が10.5%から16.4%に増えたことがわかりました。年収300万~400万円台が賃貸から持ち家志向となり、住宅購入に意欲的なことが見て取れます。
他に借り入れがあっても、住宅購入をしたい
コロナ前後で、モゲパス申込者が住宅ローン以外の借り入れがあるかを聞いたところ、コロナ前では28.5%、コロナ後は37.4%で8.9%の増加になりました。コロナ後で増えた年収300万円~400万円台の層が、住宅ローン以外に借り入れをしている割合が高くなっていることも理由の1つといえそうです。収入が減り他に借り入れがあっても、自分の家を持つことで将来の住居の心配を少しでも軽減させたいという気持ちがあるのかもしれません。
どんな物件を希望する?
住宅購入において希望する物件を質問すると、コロナ前後で違いがあることがわかりました。コロナ前の希望物件はマンションが最も多く46.2%、戸建てが25.9%でしたが、コロナ後では戸建てが44.1%とマンションと逆転しています。 また希望物件の状態では、コロナ前は中古を希望する声が多かったのですが、コロナ後では新築希望の方が多くなりました。テレワークをする人も増えてきたので、自宅で仕事のスペースを確保するためと思われます。