「いつ会えるのか」 宮崎県の家族不安募る 福岡緊急事態宣言
政府が緊急事態宣言の対象に福岡県などを追加した13日、本県とつながりが深い同県に家族がいる県民は「家族の感染が心配だ」「いつになれば会えるのか」と不安を募らせた。同県に拠点を置く県内企業からは、業績への影響を懸念する声も聞かれた。 福岡県内に長男(40)、次女(37)が住む高千穂町三田井、自営業興梠竹子さん(70)。長男は福岡市の弁護士事務所勤務で「常に人と会う仕事で感染が心配」と同県の感染状況に気をもむ毎日で、「国は命を最優先に考えて、もっと迅速に感染拡大を抑え込んでほしい」と訴える。 次女(17)が同県宗像市の高校に通う宮崎市月見ケ丘2丁目、ヨガインストラクター上永恵子さん(47)は「いつ会えるのか」と先行きへの懸念が膨らんだ様子。盆も年末年始も帰省しておらず、所属するサッカー部は大会中止が続く。上永さんは「モチベーションを保つのも難しそう。早く活躍を見たいのだが」と思いを語る。 日南市南郷町、主婦平原裕子さん(61)は次女(32)が福岡市在住。「一昨年生まれた孫には昨年2月以来会えていない。今回の緊急事態宣言で再会が遠のいた気がする。ゴールデンウイークには会いたい」と切望した。 雲海酒造(宮崎市)は昨年4月以降、福岡支店(福岡市)の社員11人に時差出勤やリモート営業を推奨しており、宣言期間中に新たな対応は取らない見通し。ただ、同県内の飲食店に対して時短営業が要請されるため、同社は「取引件数が多いだけに影響はかなり大きい。早期の収束を願いたい」としている。