スカイライン公称145psがたったの112ps!? カタログ値より30ps低いも当たり前! 1980年代のネオクラ情け無用の実馬力チェック!!!
カタログに記載されている馬力ってほんとに出てるのかって思う時ありませんか?ベストカーでは時々、シャシーダイナモを使って実馬力チェックを行ってきた。今回は1980年代のネオクラシックカーを実馬力測定結果をお伝えしよう。 【画像ギャラリー】実馬力テストでカタログ馬力を上回ったクルマはなんだ?(14枚) ※本企画は1986年9月26日号を再掲載したものです 文:ベストカー編集部/写真:ベストカー編集部、ベストカーWeb編集部
■1986年8月時点でのツインカム車16台を実馬力測定!
今回は1986年8月現在のツインカム車をまとめて16台の本当の実力をよ~くみてやろうというわけ。ちなみにシャシーダイナモは、クルマの駆動輪をローラー状になっている装置の上にのせてローラーを回転させ、その速さをセンサーが感知して測定する装置。さて、正確無比なシャシーダイナモに泣くクルマは?はたまた、笑うクルマは? テスト当日は気温が摂氏28度、気圧が1017ミリバールと、8月にはよくある、とっても暑い日であった。こういう条件だと、各車のパワーダウンは必至。とくにターボ付きのクルマはガク~ンとパワー落ちする。こりゃまぁ、誰でも知ってることでしょう。 そして、もっと過酷なのは、高速走行時なら走行風がインタークーラーなリラジエータなりを冷やしてくれるが、パワーチェックのときは駆動輪はフル回転でも速度はゼロ。頼りは扇風機の親分みたいな送風機だけなのである。 ただでさえ熱をイヤッというほど作ってくれちゃうターボ車に、好成績を望むのは難しいところといえましょう。しかし、やってみないことにやわからんということで、いざスタート。
■スープラ、ソアラ、レパード、Z、2Lオーバー、2Lターボ車をチェック!
最初は大パワーが売りものの大排気量車。まずは3Lターボのスープラがローラーの上に。はたして7M-GTは何馬力を発揮するだろうか?マシンを鎖でしつかりと固定し、ホイールスピン防止のために80の人間をトランクに押し込んで計測開始。 エンジンはグオオ~ンと、いまにも壊れそうな(そう感じる)音をたて、ローラーはギューンという回転音を発しながらも回転はグングン上がる。"う~ん、いつやってもすごい迫力。それにしても、クルマが飛び出したらどうなっちまうんだろ?的などと考えているうちに計測終了。 そしてパワーは195.2psをマーク!カタログでは230psだから、達成率は85%。1986年4月26日号ではソアラ3.0GTが219.8psを8月10日号でも、同じくソアラGTが217.8psを達成しているだけにこの数字はいまひとつもの足りない。 さ~て、他のクルマはどんなものだろうか?続いて登場はフェアレディZ 200ZR。カタログ馬力はネット180馬力。して本当の実力は? プシューンとウエストゲートの音をさせながらもガンバるRB20DET。でも、いつもより迫力が感じられないのである。結果は142.0馬力。達成率は79%(ちなみに今回参加車では最低)。 1G-GTを積むソアラツインターボは159ps(4月26日号では177馬力出た)。達成率は88%。やっばり、ターボ車はこの暑さのためか、「お~、スゲエ」というパワーが出てくれず、困ったもんである。まだ、1台もカタログ馬力の90%に到達しないとはネット表示が泣いてしまいそう。 そこで、今度はノーマルアスピレーションのレパードアルティマが登場。V6ツインカム4バルブのVG30DEはカタログでは185psを発揮。シャシーダイナモでは何馬力出るか、興味津々である。 ウオーンと、なかなかいい音を発しながら回転を上げるVG30DE。計測用のドラムもめまぐるしく回転する。カン高いエンジン音がフッと小さくなれば計測終了だ。ただし、計測した馬力がデジタルで表示されるには、惰性で回っているタイヤが止まるまで待たなきゃならない。 この間が変にもどかしいのである。そして、デジタルメーターに表示されたのは182.5ps。なんと98.7%の達成率。さすがノーマルアスピレーションである。 ■実馬力テスト測定結果 スープラ3.0GT:実馬力195.2ps、カタログ表示馬力230ps、達成率85% フェアレディZ200ZR:実馬力142ps、カタログ表示馬力180ps、達成率85% ソアラ2.0GTツインターボ:実馬力159ps、カタログ馬力180ps、達成率88% レパードアルティマ:実馬力182.5ps、カタログ馬力185ps、達成率99% ※馬力はネット。グロスはネットに換算