「中国人客だらけになった」港区の高級飲食店で日本人客とオーナーが明かす“マナー問題”の本当のところ 「気づいたら隣で静かに食事」「写真は撮るがトラブルはない」
赤坂の寿司店主「スマホで料理の写真は撮るけれど…」
港区・赤坂で高級寿司店を経営しているOさん(50代男性)も、インバウンド需要を実感している一人。もともと赤坂近辺は外資系企業や大使館が多く、外国人が多いエリアだが、「明らかにアジアからのお客さんが増えた」と言う。 「うちはカウンター席しかない小さなお店です。それでも、客層はここ数年で大きく変化したのを実感します。昔は外国からのお客さんは1日1組来るかどうかでしたが、今は毎日のように中国やアジア系のお客様が来てくださいます。予約も海外の方が増えましたね」(Oさん) 中国人客のマナーについてはどんな印象を持っているのか。 「マナーで気になったことはありません。強いていうなら、スマホで料理の写真をよく撮っていますね。ただ、最近の人は写真を撮ってSNSに投稿するのが流行りみたいなのでそういう時代なんでしょう。店で写真撮影は禁止していませんし、思い出としてうちの料理が残るのなら、嬉しいことですね」(Oさん) 日本人が物価高であえぐ傍らで、中国人たちは元気である。Oさんの店でも、金払いがいいのは中国人だという現実がある。 「正直、日本人で接待利用というのはかなり減りました。店としても売上は大事ですし、外国の方に楽しんでもらいたいので、創作メニューを用意したり、中国の電子決済ができるようにするなど対応しています。訪れた方が満足すると、その後も足を運んでいただけますし、仲間内で共有してくれるので、新しいお客さんの獲得にも繋がります。テレビで取り上げられているような外国人トラブルはありません」(Oさん) メディアでは訪日中国人のマナー問題が取り上げられることも多いが、すべての店で問題視されているわけではない。日本政府は先日、中国人が訪日する際に必要なビザの発給要件を緩和する姿勢を示している。今後ますます訪日中国人が増えていくなかで、マナー問題がどう報じられていくかにも注目したい。