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9年前のウイルス映画『コンテイジョン』が予言したリアル【米倉涼子のエンタメレビュー】

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webマガジン mi-mollet

米倉涼子さんが見た、最新のおすすめエンタメ情報をお届けします。 【米倉涼子プライベートスナップ】朝ごはんから外食まで“女優のごはん”

Netflixなど動画配信サービスで話題を呼んでいる、ウィルスを題材にした9年前の映画『コンテイジョン』。 咳の音で始まる冒頭から、カード、手すり、エレベーターと人が触ることで感染が広がっていく過程が描かれていて、まるで予言のように今の状況と通じているところがたくさんある作品でした。  最初に登場するのは、香港出張からアメリカに帰ろうとしているベス。咳き込んで体調を崩している彼女の様子からはじまり、同じ頃に香港では若い男性、ロンドンではモデル、東京ではサラリーマンが倒れて、命を落としていきます。 感染者がいるエリアに医師を送り込む米国疾病対策センター(CDC)、ウィルスの発生元を調査する世界保健機構(WHO)、政府は真相を隠していると主張するジャーナリスト。それぞれの行動が描かれるのですが、香港から感染が広がって東京のバスで男性が倒れるというリアルな描写もあります。 架空の国という設定ではないからこそ、ウイルスは見えないから恐ろしいものだということが生々しく伝わってきました。

医師を演じるケイト・ウィンスレットが「人は一日に2000回も顔を触っている」と説明したり、ブロガーがレンギョウという植物が特効薬だと人々を煽って儲けようとしたりするシーンにも現実味を感じました。開発中のワクチンを自ら打って、すでに感染している父親に会いに行く医師のエピソードも描かれています。 『ドクターX』ではワクチンの話を描いたことはないのですが、お医者さんが置かれている過酷な状況が描かれているシーンでは、やはりとても胸が痛みました。この映画では、ワクチンができたらどんなことが起こるのか、その顛末まで描かれています。 綿密なリサーチを反映したことが感じられる説得力のあるこの映画を観て、自分は大丈夫だと思わずに行動しないと、と思いました。 どんなに近くに寄りたくても、今は我慢の時。自分をプロテクトすることは大切な人を、そして世界をプロテクトすることだと改めて教えてくれた作品です。

 『コンテイジョン』 2011年に、アカデミー賞受賞監督スティーブン・ソダーバーグ(『オーシャンズ13』など)が、グウィネス・パルトロウ、マット・デイモン、ジュード・ロウ、ケイト・ウィンスレット、マリオン・コティヤールなど豪華キャストで描いたパニック・スリラー。世界中で新型コロナウイルスが蔓延する今のリアルを予言している、とSNSでも話題になっている。 取材・文/細谷美香 構成/片岡千晶(編集部)

米倉 涼子

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