【ラスダン】たとえば「ロイドくんが身近にいたら?」という質問をされた花守ゆみり×茅野愛衣×津田美波がガールズトークをするようなインタビュー
『たとえばラストダンジョン前の村の少年が序盤の街で暮らすような物語』、通称『ラスダン』が後半戦に突入!! 魔王アバドンの事件と、ロクジョウ魔術学園との交流戦を経て、主役のロイドは高級ホテル「レイヨウカク」でアルバイト。 【フォト】『ラスダン』キャスト&場面カットを見る 兄・ショウマをはじめ暗躍する人々がいる中で、一歩ずつ成長するロイド。はたして彼やその仲間たちをどのような運命が待ち受けるのか? 3月26日にはBlu-ray第1巻が発売される本作。そこで、主人公ロイドを演じる花守ゆみりさん、自称「魔女」のマリーを演じる茅野愛衣さん、ツッコミ担当の傭兵リホを演じる津田美波さんにインタビューを実施。 ネタバレ回避のため今まで言えなかったことを含め、これまでの振り返りやキャラクターへの想いなど、いまだから訊けることをギュッと濃縮してお届けします! ――TVシリーズが放送され半クール経ちましたが、みなさんが演じるキャラクターについて改めて教えて下さい。 茅野:マリーをひとことで表すなら「出オチ感がすごい」キャラクターです! 花守&津田:(笑)。 茅野:一番輝いているのがギャグシーンですね。役作りをするときは「これくらいの年齢ならこれくらいの声色で、こういう人だからこうしたい……」と色々考えるのですが、マリーさんはそういったくくりを取り払いました。 第3話で王女であることが明かされてからは、マリーさんの本当の部分が見えてきて、自由度がさらに増したと思います。シリアスなシーンとのギャップを楽しみながら演じさせていただいています。 ――マリーは表情がコロコロと変わるのが魅力的です。 茅野:いつもはお姉さん的な立場で大人っぽく見えるけど、アルカと接すると「師匠と弟子」の関係に戻るので、マリーの年相応の部分が見えてかわいらしいですよね。 ――小説の設定では15歳だとか。 茅野:私もそれを聞いたときは驚きました! でも育ってきた環境とか、魔王アバドンの件とか、大人にならざるを得なかった部分もあったと思います。 魔王アバドンの件が解決してからは10代の女の子らしいところが出てきましたから、そこをかわいらしく感じていたただけたら嬉しいですね。 ――リホは第5話と第6話で過去の出来事が掘り下げられました。 津田:傭兵をはじめたのも、お金にめざといところも、実は自分を育ててくれた孤児院のためだったんですよね。 ロールとの対立でロイドくんを心配させましたけど、ずっと彼女はそうやってひとりで悩みを抱えてきたんだなと気付かされました。その不器用さがまた愛おしいんですよ。 ――リンゴの皮むきが上手になっていたという描写がありましたが、ずっとロールのことを想いながら練習してきたのかなと想像がふくらみます。 津田:姉のように慕っていたロールがいきなり敵対関係になってしまいましたから理由がわかってよかったですよね。 第5話の交流試合では、お互いに「ほげーって言わせてやる!」と闘志を燃やしていたのに、聖剣が副賞だと告げられた次の瞬間には2人して「ほげー!」と言っていて、血の繋がりはないものの「やっぱり姉妹だな」と思わせてくれました。 ――メルトファンの顛末もそうですが、黒幕とされる人たちがお仕置き程度で許されるのもいいですよね。本当の意味での悪役はいないというか。 津田:それもロイドくんの影響なのかなと思います。痛い目にあわせて「負かす」というよりは、お互いに「わかり合う」のがこの作品の特徴でありロイドくんの持つ力だと感じています。 茅野:『ラスダン』は解決方法が珍しいですよね。魔王アバドンの時もきれいに顔を拭いて終わりという(笑)。 ――「どんな汚れも落ちる」という古代ルーン文字入のハンカチは、国王に取り憑いた魔王アドバンさえ落としてしまいました。 茅野:ロイドくんが駆けつけるまで、マリーさんは最終回さながらの激しいバトルを繰り広げていたのに、そこからのギャグ展開ですよ。 しかもロイドくんは魔王のことを「コスプレした酔っぱらい」だと思っていて、なんだかアバドンが不憫に思えました(笑)。 花守:ロイドくんはショウマ兄ちゃんたちに大切に育てられ、汚いものや醜いものを見なくて済むよう守られていましたからね。シリアスな事情を抱えている人と接しても、そこまで大変なことだと思わないのかなと感じました。 まるで「おとぎ話の世界」みたいな、遠いところの話というか。 だから自分の尺度で物事をとらえた結果、魔王アバドンが「コスプレをした酔っぱらい」だと信じて疑わなかったんだと思います。 ――本当に純粋無垢ですよね。 花守:ただそんなロイドくんに、最初はたぶんイラッとする人もいるかもしれないと思うんです。実際に、リホさんやクロムさんははじめてロイドくんと出逢った時、めちゃめちゃ警戒していましたからね。 茅野:強いのに一切そのことを表に出さないから、「なにか裏があるんじゃないか!?」って。 花守:それでも本当に裏がないことに気付いた時、みんな心の垣根をすべて取っ払ってくれるんです。その、ロイドくんを見る目が変わるところが個人的にすごく大好きなポイントです。 茅野:この作品のヒロインは絶対、ロイドくんですよね。 津田:わかります。 茅野:そもそも『ラスダン』の女性陣は「ヒロイン力」が欠けている人が多いんです。虫みたいな動きをするセレンとか、リホさんみたいにお金に敏感だったりとか。 津田:(笑)。 花守:崩し顔はかわいいと思いますよ。「え!?」と思うくらい強烈ですけど! でも反対にロイドくんは、後半に行けば行くほど、笑うと背景が「キラキラ」ってなるんですよね。 茅野:そうそうそう! 場面写真の切り出しを見ても、女性キャラは顔芸が多いのに、ロイドくんの写真はいつも背景がキラキラしてるんですよ! 津田:多いですよね(笑)。 ――反対に、ロイドくんの目には、マリーとリホはどう映っていると思いますか? 花守:都会に来たばかりのロイドくんを支えてくれる、かけがえのない人たちだと思います。だからこそ、みんなが困っている時は力になりたいと感じているんでしょうね。 ――なるほど。 花守:たとえばロールさんと対立して気落ちするリホさんの姿も、詳しい事情はわからなくても、たぶん今までのロイドくんの常識の中では絶対にあっちゃいけないことだなって感じるんです。だから励ましたいと思ったんでしょうし。 自分を助けてくれている、そして支えてくれる人たちは絶対に大切にしたい……そんな気持ちでできているのがロイドくんだと思います。 私も優しい気持ちで演じられたらと思いながら、ロイドくんと二人三脚でアフレコに挑んでいます。 ――みなさんの周囲に実際にロイドくんがいたらいかがですか? 花守:私は絶対、過保護になると思います。ずっときれいな「弟」のままでいて欲しいと思うから、もしまわりに変な人がいたら……(ボソボソ)。 茅野:……え? いま「消しに行く」って言った? 津田:「近寄るヤバい人を消す」って聞こえました(笑)。 花守:いえいえ何でもないです(笑)。 ――(笑)。過保護になると言えば、立場的にみなさんアルカが一番近い感じですか? 津田:それは行きすぎだと思います(笑)。やっぱりマリーさんが一番近いかな。 茅野:お姉ちゃん的な見守るポジションはマリーですよね。私はマリーの「はよ学校行って来い」というセリフが、みんなのお姉さん感があって大好きです。 花守:でもいつかロイドくんが「結婚するんだ」と報告する日が来たら、すごくショックを受けそう(笑)。 茅野:ロイドくんにふさわしい相手って誰がいいんでしょうね? 私の中では誰になっても鬼の形相をしたセレンがチラつきます。 花守:私はマリーさんかリホさんですね。 茅野:リホさんはいい奥さんになりそう。 津田:でも私はショウマ兄ちゃんがぴったりかなって思います。 茅野・花守:なんで!? 津田:ショウマはロイドを気遣っているシーンばかりあるじゃないですか。 茅野:たしかにそう考えると怪しいかもしれない……。でも個人的にはメルトファンが気になっています。いままで軍人一筋だったのに急に農業にハマったりして(笑)。 ――ショウマが接触したミコナも気になるところです。現状、ロイドくんに対して唯一、強い敵意を持つキャラクターです。 茅野:私は大好きです。よくあのキャラクターに藤原夏海ちゃんをキャスティングしたなと思います(笑)。 いまアフレコは、以前のようにみんなで集まるのではなく、先に録った人の声を聞きながら収録しています。私もミコナさんの声を聞きながらアフレコしたのですが、あまりにも耳元で気持ち悪いことになっていて、思わずヘッドホンを外しました(笑)。 ――なにがあったのですか? 茅野:それは今後のお楽しみですね。それくらいお芝居が素晴らしかったんです。今後注目のキャラクターですね。 ――それでは最後にファンへメッセージをお願いします。 津田:『ラスダン』をご覧いただき、みなさんありがとうございます。こんな時だからこそ、『ラスダン』のように「ほっこり」する作品が必要だと思います。私も見ていてほっこりします。 ロイドくんの天然パワーで癒やされつつ、善意の塊であるロイドくんの善意パワーを、テレビやモニターを通じて受け取ってもらえたらと思います。 茅野:みなさんも「ちくしょーめ!」と叫びたい時があるかと思います。私はマリーさんを演じていてスッキリしているので、ストレスがたまった時は、ぜひマリーさんと声を合わせて「ちくしょーめ!」と叫んでください(笑)。 「元気を届けたい」「楽しいを届けたい」という気持ちで私たちも演じさせていただいています。楽しい気持ちになってもらえたら嬉しいですね。 あとはブルーレイが3月に発売されます。私たちもコメンタリーや台本への落書きなど、特典で参加させていただいています。ぜひおうちに迎えていただけると嬉しいですね。よろしくおねがいします。 花守:いまロイドくんは、自分のありかたについてずっと考えていると思います。その中で周囲の人から「課題」をもらい、支えてくれる人たちと一緒になって「課題」に挑みながら、一歩ずつ「憧れの軍人」を目指しています。 私も演じながら、ロイドくんがいかに友人に恵まれているかを実感しつつロイドくんの成長を感じています。 そんなロイドくんだからこそ、これから先、どんな辛い戦いがあっても笑顔で終わらせてくれるんだろうなと信じています。安心してその行く末を見届けてください。 そして「疲れちゃったな」と思った時はブルーレイを再生していただき、笑いながらほっこりして、また元気をチャージしてもらえたら嬉しいです。これまでの物語も、これから先の物語も、変わらずに楽しんでいただけますと幸いです。 ●放送・配信 ・AT-X:毎週(月)22:00~ ※リピート放送:毎週(水)10:00/毎週(金)16:00 ・TOKYO MX:毎週(月)23:00~ ・BS11:毎週(月)23:00~ ・ABEMA:毎週(月)23:00~ ・サンテレビ:毎週(月)23:30~ その他、各種配信サイトにて順次配信中。 ●スタッフ 原作:サトウとシオ(GA文庫/SB クリエイティブ刊) キャラクター原案:和狸ナオ 監督:migmi キャラクターデザイン:飯野まこと シリーズ構成:赤尾でこ 美術監督:三宅昌和 色彩設計:相田美里 撮影監督:高津純平 編集:榎田美咲 音響監督:明田川仁 音楽:未知瑠 アニメーション制作:ライデンフィルム OP テーマ:山崎はるか「たとえばそれは勇気の魔法」 ED テーマ:Luce Twinkle Wink☆「I’mpossible?」 ●キャスト ロイド:花守ゆみり マリー:茅野愛衣 アルカ:日岡なつみ セレン:朝日奈丸佳 リホ:津田美波 フィロ:伊藤美来 メナ:戸松遥 アラン:山下誠一郎 ショウマ:斉藤壮馬 メルトファン:日野聡 コリン:M・A・O クロム:武虎 ほか (C)サトウとシオ・SBクリエイティブ/ラスダン製作委員会
アニメ!アニメ! 気賀沢 昌志