ドイツ化学部門、業況が大幅改善 電気代値下げに期待=IFO
[ベルリン 5日 ロイター] - ドイツのIFO経済研究所によると、国内化学部門の業況感が10月に大幅に改善した。電気代の値下げに向けた政府の計画に対する期待が背景。 10月の化学部門の業況指数(季節調整済み)はマイナス3.1ポイントと、9月のマイナス13.0ポイントから急上昇。 期待指数はマイナス15.9ポイントからプラス4.7ポイントに上昇した。 ドイツ政府は、グリーン電力賦課金の廃止など、電気代の値下げに向けた措置を通じて、企業にとって競争力のある電力価格を実現したい考え。こうした政策が業界に歓迎されているという。 ただ、製造業全般の不振は続いており、化学製品の需要は10月も低迷。受注残は再び減少した。これに伴い資金繰りの厳しさが増し、投資意欲が一段と抑制されているという。 IFOの産業アナリストは「国内の生産能力を維持するため、経済危機の間を通じて化学メーカーの負担を軽減するのは適切だ」と述べた。