「高齢者お断り」の賃貸住宅 資産があっても家族がいてもダメ 65歳以上入居可能は全物件の5%とも
■家の引き渡し日が迫っているのに、住む所が決まらない…
今、問題なのが「建て替え」です。 バブル期に建った建物が、戸建ても集合住宅も、ちょうど建て替えの時期が来ています。 高齢者で賃貸というと、「ずっと賃貸暮らし」だと思われがちですが、今は持ち家を売却して、賃貸に住みかえる方も多いのです。 しかし、ここが困っている部分でして…。 「家の売却が決まっていて、引き渡し日も決まっているのに、次に住む家が無いんです」という切羽詰まった問い合わせが数多くあるのです。 資産はあっても部屋を借りられない。 年齢だけで判断する状況を変えなければ、いつまでもこの状態は続いてしまいます。
■高齢者の滞納率は単身の社会人より低い 不動産会社の意識改革が必要
不動産賃貸の店舗って、20代30代の若いスタッフの方が多いんですよね。 だから高齢のお客さまが来られた時に、「なんでこの人は70歳で賃貸を借りるのだろう」と分からない。 分からないから「変な人なんじゃないか」「身寄りがなくて大変なんじゃないか」と思ってしまう。 また、普段から大家さんが「高齢者はね…」と言っているのを聞いたりしているので、お客さまの話をあまり聞かずに断ってしまうのです。 私自身も昔はそうでした。 高齢者の物件探しは時間がかかるからと、断ってしまっていました。 ですがある時、高齢の方の物件探しを担当した時に「その人を見ないで、年齢だけで断っているのはおかしい」と改めて気が付いたのが、R65の起業のきっかけです。 最近は、不動産会社から「どうやったら高齢者に賃貸を貸せますか」と聞かれる機会が増えてきたので、社員向けのセミナーなどをさせて頂いています。 例えば、「家族が近くにいるから見守りは任せられる」とか、「高齢者の滞納率を実際のデータで見ると、単身の社会人より低い」といったことを、ひとつひとつ丁寧に説明していくと、不動産会社のスタッフの意識にも変化が出てきて「そうだよな」となってきます。 「高齢者の物件探し、前向きに取り組んでみようかな」という会社が一社でも増えることを目指しています。
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