中央大MF湯谷杏吏「どれだけプロの世界が厳しいかは分かっている」02年生まれの“AZURI”が覚悟とともに仙台へ
苦闘する同期の姿を見てきた。ベガルタ仙台への加入が内定している中央大MF湯谷杏吏(4年=興國高)は11日の内定会見で「どれだけプロの世界が厳しいかは分かっている」と覚悟を示した。 【写真】「えげつない爆美女」「初めて見た」「美人にも程がある」元日本代表GKの妻がピッチ登場 湯谷はGK田川知樹、DF平井駿助、MF南拓都、FW樺山諒乃介の4人が横浜F・マリノスへ、FW杉浦力斗がツエーゲン金沢へ高卒で進んだ異例の“興國高02世代”。同期がプロの世界に挑む様子を見てきたが、そのうち3人は現在アマチュアカテゴリーを戦っている状況だ。高卒開幕スタメンを飾った樺山や今季カターレ富山をJ2昇格に導いた田川から勇気を貰いつつも、「今まで以上の覚悟を持ってやらないといけない」と感じずにはいられなかった。 もっとも湯谷自身も高卒でプロ入りを目指していた。「遅れが4年間あるというところでは(大卒)1年目から試合に出ないといけない」と既に危機感を抱く中、苦しむ同期からの話を聞いて「ちょっと気を抜いたら思い通りにいかないプロ生活になると思う」と自身の将来にも投影。今夏の仙台内定後には「あんまりそういうタイプではなかった」声でもチームを引っ張る役割を宮沢正史監督に求められたほか、内定先への練習参加時にはJ1経験も豊富な選手たちに話を聞いて意識改革をするなど、来春に好スタートを切るための準備を進めている。 「大学を卒業してプロに入って活躍している選手はいるし、1年目やからって消極的なプレーをしていたらもう遅いと思う。仙台はJ1にいないといけないチームだと思うので、キャンプからアピールして試合に出られるようにしたい」 そう意気込む湯谷は、来季「AZURI(あずり)」のユニフォームネームを背負ってJのピッチに立つ予定だ。父親がイタリア代表のファンだったため同代表の愛称である「アズーリ」にあやかって付けられた名前。そのイタリア代表は2002年の日韓ワールドカップで仙台をキャンプ地としていた。仙台への加入内定が発表された際には仙台サポーターの間でもちょっとした話題になり、02年生まれの湯谷自身もXでの反応を見ながら「仙台とちょっと縁があるのかな」と気になったという。 大卒ルーキーという立場と縁のある名前。必然的にファンからの期待が高まる湯谷は「活躍して自分の名前を広められたら」と力を込めた。