火縄銃のごう音 体に響く 松本城で古流砲術演武
長野県松本市の国宝松本城で5日、火縄銃の砲術を実演する「松本藩古流砲術演武」が行われた。松本藩の古式砲術の伝承に取り組む市民有志の「松本城鉄砲隊」(西堀恒司隊長)が、かっちゅう姿で大小さまざまな火縄銃の撃ち方を披露し、大勢の観客を楽しませた。 二の丸御殿跡で隊員の男女13人が空砲で演武を披露した。最初のごう音と白煙には会場が「おおー」とどよめいた。銃身に火薬を仕込んで火ぶたを開く素早い動作も披露し、「長篠の戦い」で織田信長が用いたとされる「三段撃ち」では、隊列を組んで次々と撃ち鳴らす迫力の砲術で戦国ロマンにいざなった。 演武は毎年春と秋に行われ、新型コロナの影響で春の開催に限れば3年ぶり。西堀隊長は「鉄砲戦を想定したお城にふさわしいイベントとして今後も盛り上げていきたい」と話していた。
市民タイムス