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コロナ禍余波、指標悪化続く 失業者197万人

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SankeiBiz

 総務省が30日発表した5月の労働力調査では、完全失業者数(季節調整値)が197万人と200万人の大台に迫り、新型コロナウイルスの感染が拡大した2月以降で33万人増加した。“失業者予備軍”の休業者数も423万人(4月は597万人)と高止まりしており、失業率は今後急増する恐れが指摘されている。  5月の完全失業者は前月より19万人増加。完全失業率は2.9%で前月比0.3ポイント上昇した。悪化は3カ月連続。政府の緊急事態宣言解除に伴って職探しを再開した人が、就職意志がない「非労働力人口」から失業者に移ったのも増加の一因だ。  とはいえ再就職は容易ではない。厚生労働省が30日発表した求職者1人当たりの求人数を示す5月の有効求人倍率(季節調整値)は1.20倍で、前月から0.12ポイント低下した。減少は5カ月連続。下げ幅はオイルショック後の1974年1月(0.2ポイント低下)に次ぐ46年4カ月ぶりの大きさだ。  こうした雇用環境の悪化について、ニッセイ基礎研究所の斎藤太郎経済調査部長は「休業者のかなりの部分は今後、失業者として顕在化する可能性が高い」と指摘する。  政府は休業手当の一部を助成する雇用調整助成金の拡充などで失業者を抑制しようと躍起だが、手続きが煩雑で申請を諦めるケースが相次いでおり、5月に休業者から失業者に移行した人は6万人と前月の3倍に増加した。斎藤氏は今年末までに有効求人倍率が1倍を割り込み、失業率が4%程度まで上昇すると予想する。  経済産業省が30日発表した5月の鉱工業生産指数速報(2015年=100、季節調整済み)も大きく落ち込んだ。指数は前月比8.4%低下の79.1と現行基準で比較可能な13年1月以降の最低を更新。輸出や消費の指標も軒並み悪化している。  6月は緊急事態宣言解除による反動増も期待されるが、感染第2波の流れが世界各地で冷や水を浴びせている。先行きの不透明感は強く、企業活動の急回復は望めそうもない。

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