「赤字路線を存続して」JR株を買う自治体 “モノ言う株主”提案をJRは聞き入れるのか JR西日本社長「一株主様の提案でその通りには・・・」 【news23】
不便なダイヤを改善するため、動いたのは自治体でした。 亀岡市・桂川孝裕市長 「議会に1億円のJR西日本株を取得するための予算を要望した」 亀岡市は今年9月の議会でJR西日本の株を1億円分取得する予算案を可決しました。自治体がJR株を取得するのは極めて異例のことです。 亀岡市・桂川孝裕市長 「嵯峨野線の増便及び復便の要望をしてきた。我々としてはしっかりと株を取得しながら意見も言わせていただき、共にまちづくりを進めていく必要があると考えている」 これまでに駅舎の整備やバリアフリー化などに約56億円を負担するなどJRを支えてきた亀岡市。 さらに、先月から無人駅となった市内の駅では来年3月からトイレの管理も市が行うことになりました。 亀岡市・桂川孝裕市長 「利用が少ないならその分を多少、行政も担っていく必要がありますし、地方自治体としてJRと向き合っていくことも必要じゃないか」 今年度中に1億円分を取得する予定で株主総会にも実際に出席し、減らされたダイヤの復活を求める意向です。 ■赤字路線の存続訴え“モノ言う株主”に 増便を求める自治体の一方、別の目的でJRの株主になった自治体もあります。 岡山県の北部に位置する真庭市は今年7月、JR西日本の株を取得しました。金額は亀岡市と同じ1億円分、念頭にあるのは真庭市を走るJR姫新線の存続です。 真庭市・太田昇市長 「姫新線が走っておりますけども赤字路線で、場合によったら将来廃線とか現実に内部では検討している面もあるやに聞きますからね」 姫新線は「中国勝山・新見間」でかかった営業費用約4億円に対し収入は1000万円。収入の40倍もの経費がかかる“赤字路線”です。 真庭市民 「寂しいいうんか、利用者が少ないような感じ」 姫新線を利用・高校生 「『汽車』なくなったら通学厳しいんで学校変えるかもしれない」 真庭市は今後、株主として「赤字路線の存続を要望していく」としています。 真庭市・太田昇市長 「内部補助という考え方で、儲けるところで儲けて利益を出すところで利益を出して、それを赤字のところに回していくことを前提に民営化された。全国ネットを持った鉄道会社ですから国民の足を守っていく使命は当然あると思う」