東日本大震災から10年後の余震 専門家「まだ何年も続く可能性も…」
13日、東北地方で発生した最大震度6強の地震。専門家は静岡への教訓も指摘します。 13日夜、福島県と宮城県で最大震度6強を観測した地震。この地震によって、静岡県内では富士市と御殿場市で震度4を観測。県東部では一時、最大17万4000戸余りで停電が発生しました。 男性:「怖かった。東日本大震災を思い出してしまうような…」 男性:「10年前はもっとゆっくり長かったです、その恐怖感もちょっと感じた。近いものがあった」
「震源周辺では過去にM6クラスの地震が何度も起きている」
10年前の東日本大震災の余震とみられている今回の地震。ただ、津波は観測されませんでした。この理由について、専門家は3つのポイントを挙げています。 常葉大学 阿部郁男教授:「東日本大震災を起こした地震は、沖の方で震源が浅い場所だったので、それよりは陸に近い、震源は深いところで今回の地震が起きている。震源の周辺を見てみると、過去にマグニチュード6クラスの地震が何度も起きている場所であることが分かります」
津波が発生する3つのポイント
阿部教授は地震によって津波が発生するかどうかは「震源の深さ」「断層がずれる角度」、そして「エネルギーの大きさ」の 3つがポイントになると話します。 今回の地震は深さが約55キロ。マグニチュードは7.3と推定されています。一般的にマグニチュードが0.2違うと、エネルギーは2倍になるといわれています。 東日本大震災は今回の地震より浅い場所で500倍近い大きなエネルギーが働いていました。今回はプレート内の地震で震源が深く、エネルギーが小さかったことから、幸いにも津波の被害がなかったということです。 常葉大学 阿部郁男教授:「深さ55キロの場所が震源としているので、海底面が変化した量はだいたい10センチあるかないかくらいだと思う。津波の発生も10センチくらいしか起きていないだろう。東日本大震災の影響を受けた地震は、まだまだ何年も続く可能性があって、余震は10年20年で考えないといけない」