「過酷、体力的にも精神的にも」3度目の挑戦で難関突破 信州出身初の女子ボートレーサー誕生 スピードと駆け引き…厳しい世界に挑戦 緊張のデビュー戦に密着
今は山梨県の大学に通っていますが、この日、電車を乗り継ぎ6時間かけて応援に駆け付けました。 養成所に入った井沢さんを手紙で励ましてきた一人です。 幼なじみ・矢沢乃莉子さん: 「手紙にも『今、これ泣きながら書いてます』とか書いてて、つらいなって思ってました。養成所に入れてる時点ですごいことだから、胸張って頑張ってほしいと言いました。楽しみにしてる人たくさんいるので、思い切り走ってほしい」
■必死に食い下がる デビュー戦の結果は
井沢さんのデビューはこの日の第4レース。 さあ、いよいよ本番です。 6人で競うボートレース。井沢さん以外は男子選手です。体力や体重の男女差は決定的な要素ではなく、男女関係なく競うのがボートレースの特徴です。
(実況) 「デビュー戦を迎える6号艇、井沢聖奈が6コースです。小さなころ訪れた、この蒲郡で見たボートレースのエンジン音や迫力に魅了され、収益が社会貢献にもつながる世界と選んだボートレーサーでもあります。河童を探すのが趣味?不思議ちゃんキャラクターでもありますが、水上では伝説の女子レーサーを目指してほしい存在でもあります」
ボートレースは助走スタート。井沢選手、やや出遅れました。 必死に食い下がります。
ボートレースは先行するボートが圧倒的に有利です。 徐々に離されていきます。
デビュー戦は「6着」。 デビュー戦はほろ苦い結果に。
ただ、無事故で完走し、安どの表情です。 井沢聖奈選手(20): 「とりあえずホッとしてます、安心してます。まだまだ技量が足りないなという部分があるので、努力していきたいんですけど、やっぱりボートレース楽しいなって思いました」
実はこの日、井沢さんがレーサーになるきっかけをつくった父・寛さんら家族もレースを見守っていました。 父・寛さん: 「無事にゴールしてくれと祈りながら見ていました。頑張ったね、おめでとう、という言葉ではなく、まだまだ始まったばかりだよと伝えたい」
幼い頃の夢を叶えた井沢選手。次の「夢」は? 井沢聖奈選手(20): 「SGに出られる、『レーサーと言ったら?』で名前が出る選手になりたいです。お客さんからの声援・応援があると励みになるので、いっぱい応援してください」 最高峰の選手たちが競うレースを目指して。井沢さんの挑戦は始まったばかりです。
長野放送