ソフィア・コッポラ新作『オン・ザ・ロック』が本日よりApple TV+で配信スタート!
ソフィア・コッポラの「私小説的」作品
ソフィア・コッポラの7本目の監督作品となる『オン・ザ・ロック』が本日よりApple TV+で配信が開始される。舞台はニューヨーク、主演はラシダ・ジョーンズとビル・マーレイ! ビル・マーレイの起用は、あの『ロスト・イン・トランスレーション』以来というから、胸が高鳴る! 興味をそそるのは、この映画がソフィアの「私小説」的な物語であること。彼女は『オン・ザ・ロック』について、こう語っている。 【写真】フレンチシックの代名詞、ソフィア・コッポラから学ぶ大人のパンツスタイル 「もっと軽いトーンで、自分の人生について私自身が考えていることにも関連した作品を作りたかった。そこで、ニューヨークの街のエネルギーを描いた。面白くて、スタイリッシュなニューヨークのコメディを作るというアイデアに惹かれたのよ」 そして出来上がったのが、ニューヨークの街に「ありがち」なロマコメではなく、父娘の探偵ごっこを通して21世紀の世代間衝突を描いたストーリーだ。 「実は私自身が初めて幼い子供を抱え、母親であることと結婚生活のエキサイティングな時間のバランスを保ちながら、今までと同じように仕事もこなすという新しい環境にどう対応しようか考えていた時に、この脚本を書き始めたの。あの頃、多少のクライシスはあったわ。誰もが戸惑う時期よね。本来の自分ではなくなり、そういう新しい役割の中で、自分らしさを見出さなければならない時なんだと思うわ」 だから、主演のラシダ・ジョーンズはソフィアっぽい。そしてほんの少し、ソフィアのロールモデル、キム・ゴードンにも似ている瞬間がある。ラシダとソフィアは長い付き合いだし、 音楽界のレジェンド、クインシー・ジョーンズとペギー・リプトンの娘として育ったラシダとソフィアには共通点がある。そう――ふたりとも「大物の娘」なのだ。 「大物の娘にありがちな、ある種のふるまいのモードのようなものを二人とも持っていると思う。それはある程度人格を形成するほどの影響力があるわ。ある類の男性といると、つまり父親のように太っ腹でどこへ行っても注目の的になるマジカルな魅力があって、でも客としては面倒臭いタイプの男性といると、ある程度自分の行動の型ができてくるものよ」とソフィアは語っている。
NYという街への愛がたっぷり
あの世界中の誰もが知る伝説の俳優がプロポーズしたダイニングやセレブ御用達のビストロが出てきたり、ヒロインのローラが NYの街の名物、ブックストアのトートを愛用していたりと、「この映画は私からニューヨークへのラブレター」とソフィアが語るとおり、街への愛がたっぷり注がれた一作に。 注目のヒロイン、ローラのファッションについては、「ローラがシャネルのバッグを持っているのに靴はVansのスニーカーを履いているというセンスもすごく好きよ。常にアップタウンとダウンタウンを混ぜ合わせている」と演じたラシダ・ジョーンズは語っている。 ソフィアのセンスがつまったこの作品を見逃さないで。