マカオ、330日連続で新型コロナ市中感染例の確認なし…累計48人、死亡例ゼロ=約1.5万人がワクチン接種予約
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が世界各地へ拡大し、終息の兆しが見えない中、国際観光都市マカオでも状況の変化に応じた各種防疫対策が講じられている。 マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センターは2月22日午後5時(現地時間、以下同)から週に一度の定例記者会見を開催。同日までマカオの市中における新型コロナの感染確認は輸入性または輸入関連性事案のみで、市中における感染伝播事案は出現していない。市中感染確認例は無症状感染者を含めて330日連続ゼロだった。輸入性事案に関しては16日連続ゼロ。 これまでの累計感染者数は48人で、46人が域外からの輸入性、2人が輸入関連性事案。院内感染、死亡例ともゼロを達成している。 目下、指定医療機関の隔離病室に入院中の患者は1人(第47例)のみ。第48例の患者と血液抗体検査で陽性反応が出現した1人は、直近の複数回の検査で陰性が続いたことから退院基準を満たしたとして、それぞれ2月20日、18日に退院済み。3人はいずれも1月21日に海外の滞在地から東京(成田)を経由してマカオに到着した在外マカオ居民。 1月21日には100人超の在外マカオ居民(マカオ居民IDカード保有者)が同じ東京経由ルートで到着しており、密接接触者1人を除いた帰郷者及び航空機の運航スタッフはホテルでの21日間の隔離検疫期間及び7日間の自己健康管理期間を満了済み。 マカオでは、2月6日に新型コロナワクチンの”初荷”として、中国医薬集団(シノファーム)の不活化ワクチン(生産地:中国・北京)の第1便(10万回分)が到着。9日から高リスク群を対象とした接種がスタートし、22日から接種対象が全マカオ居民に拡大された。高リスク群のうち、すでに接種を済ませた人の数は3700人超という。1日あたりの予約枠は5000人分用意されており、累計の接種予約者数は約1.5万人。これまでに接種後の不良反応に関する報告は入っていないとのこと。今後、マカオで就労する海外労働者などにも接種範囲が拡大される見通しだが、具体的な時期については高リスク群及びマカオ居民の接種状況によるとしている。 マカオ政府は中国医薬集団社製に加え、中国の復星医薬が代理となるドイツ・ビオンテックのmRNAワクチン(生産地:ドイツ、フランス、ベルギーのいずれか)、英国アストラゼネカのアデノウイルスベクターワクチン(生産地:米国)計140万本を確保済みで、順次到着予定となっている。なお、ワクチン接種はあくまで希望制であり、在庫がある場合は複数のワクチンの中から自由に選択できるとされている。