「集落中で噂されて、村八分のようなことに…」パートナーと地方移住→5日後に東京に…早稲田卒の元セクシー女優(25)が語る、たった5日の移住生活
準備万端で東京の家を引き払い、購入した車で新居へ
――それから契約や引っ越しの準備を? 神野 念には念をという感じで、何度もその地に足を運びました。長い時は1週間近くホテルステイしてみて、その環境が大丈夫かチェックして。それに最低限生活ができるように事前に家の片付けもしました。 あとは車も購入して。準備万端で、東京の家を引き払って、そのまま車で新しい家にいきました。引っ越し業者が対応していない地域だったので、大きい家具は事前に送って、あとは段ボールに詰めて、車の後ろに積んで。 ――かなりコンパクトな引っ越しですね。 神野 移住するときにミニマリストになろうと思って、断捨離したんです。「いざ、新天地へ!」という新鮮な気持ちで移住したんですが、なんと5日で帰ってくることになってしまって……。
5日で終わった移住生活のワケ
――5日で東京に。何があったんですか? 神野 いろんな理由があったんですが、ここでは生きていけないなって思ったことがいくつかあって。ゴミ出しが当番制になっているような集落で、引っ越すときに全員に挨拶に行って、隣近所に誰が住んでいるのかわかるようなところで。そこは覚悟の上で行ったんですが、自分の存在がなくなるような気がして。 どこに挨拶に行っても、彼の話は聞かれるけど、私に対しては一切聞いてこないんです。夫に付いていった専業主婦の妻、みたいな感じで、私が何の仕事をしてどうして引っ越してきたのかは聞かない。だから、ずっと彼の付属品のような感じがして。 ――神野さんのアイデンティティがないような感覚に。 神野 そうですね。自分の今までの経験とか、プライドを持って仕事をしてきたこととか、全部ないものとされるというか。あくまで彼がメインで私はサブでしかないみたいな気持ちになってしまって。もちろん元AV女優という過去にむやみやたらに触れられるのも嫌ではあったんですけど、何も聞かれないのはそれはそれでどうなのかなって。 「自分って何しにここに来たんだろう?」って思いました。人として扱われないというか無力なんだって思い知らされることがすごく怖くなってしまって。じりじりと自尊心が削られてしまいました。 ――神野さんはご実家が宮城県ですよね。ご実家よりも田舎だった? 神野 実家と同じくらいの田舎だったと思います。ただ、実家暮らしの時は、子どもだったので、そういう気持ちを感じたことがなくて。子どもだった自分には見えていなかった街の顔があるんだなと思い知らされましたし、もしかしたら母は感じていたのかもしれないなと思って。