Hey! Say! JUMP「ファンファーレ!」からHey! Say! 7「BON BON」まで……サブスク解禁で見つけるお気に入りの1曲
Hey! Say! JUMP「僕はVampire」など初期楽曲にも光るグループの個性
「僕はVampire」 2ndアルバム『JUMP WORLD』(2012年)収録曲。デビュー当初は“平成生まれ”であることを打ち出したグループ名に表れている通り、フレッシュさを前面に出した楽曲が多いようなイメージを持たれがちだが、実は「真夜中のシャドーボーイ」(2008年)など、大人っぽい楽曲にも挑戦していた。そうやって彼らが少しずつ大人への階段を上る過程で一つの転換期になったような楽曲だ。同曲は現在もライブで披露されており、YouTubeでは2019年から行われたツアー『Hey! Say! JUMP LIVE TOUR 2019-2020 PARADE』でのライブ映像も公開されている。成長過程ならではの背伸びするような空気も感じ取れる音源版と、今の彼らだからこその大人の魅力溢れるライブ映像版の違いも楽しめる。 「Beat Line」 2011年リリースのシングル『Magic Power』収録曲。今なお7 MEN 侍や少年忍者といったジュニアのユニットもカバーしており、グループのファンのみならず後輩のファンにも愛される一曲。7 MEN 侍は楽曲の途中でメンバーが楽器を手に取り、少年忍者は21人という大所帯を武器にした演舞のようなスタイルで披露しており、Hey! Say! JUMP自身も曲の途中に和太鼓のアレンジを加えてライブで披露している。カップリング曲でありながら多彩な才能が集まるHey! Say! JUMPならではの楽曲で、ファンからの評価も高い。現在、ライブ映像などはYouTubeで公開されておらず、サブスク解禁された今聴きたい一曲。 「BON BON」(Hey! Say! 7) 今回のサブスク解禁で聴けるようになった楽曲はHey! Say! JUMP名義の曲だけではない。Hey! Say! JUMPの前身ユニット的存在で当時ジュニアだった中島裕翔、知念侑李、山田、有岡、髙木雄也がメンバーのHey! Say! 7、せんせーションズ名義の楽曲も対象となっている。そのなかでもHey! Say! 7楽曲からは「BON BON」をセレクト。まだ若いメンバーのフレッシュな魅力が詰まった楽曲で、当時のファンにとっては初恋のような思い出がある人も多いのでは。中島も自身のInstagramストーリーズで同曲を懐かしんでいる様子で、ファンにとっても、メンバーにとっても大切なものになっている。 彼らの楽曲に惹かれているのはグループのファンだけではない。彼らの後輩にとってもHey! Say! JUMPの存在は大きな影響を与えており、特に山田に関しては多くのジュニアが憧れの存在として名前を挙げているだけでなく、彼が入所のきっかけだったというメンバーも少なくない。今回のサブスク解禁は、グループのファンのみならず、彼らの影響を受けた後輩グループのファンにとっても、Hey! Say! JUMPの魅力を改めて知ることができる良い機会になる。 これまでリリースしてきた楽曲を一気に聴き返すきっかけとなった、今回のサブスク解禁。改めて聴き返すと、若くしてデビューを果たし、キュートで可愛らしい楽曲のイメージも強いHey! Say! JUMPだが、実は初期からさまざまなタイプの楽曲に挑戦してきたことがわかる。これはメンバーそれぞれが自分の個性を活かして挑戦した個人での仕事をグループに持ち帰り、自分たちに取り込んできたからでもあるように感じる。デビュー15年以上の中堅グループでありながら、挑戦する姿勢を辞めない彼らの楽曲群から、お気に入りの一曲が見つかるはずだ。
リアルサウンド編集部