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【特集】『城跡の遺構は何もない』誤った認識で芦屋市が鉄塔工事...一部の遺構は破壊され住民憤懣「あまりにお粗末」

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MBSニュース

文化財が埋まっているとして遺跡に指定された山で、鉄塔の工事が始まり、地元住民らが憤懣しています。文化財に影響しないよう事前の調査などが法律で規定されていますが、すでに一部の遺構は破壊されてしまいました。なぜこんなことに…自治体のずさんな認識が浮き彫りになりました。

歴史を感じる芦屋市北部の「鷹尾山」

兵庫・芦屋市北部にある「鷹尾山」。かつて城があったことから“城山”と呼ばれ、今は手軽にハイキングが楽しめる場所として地元の人たちに親しまれています。山頂からは芦屋市内を一望できます。

「芦屋市民のアイデンティティというか、この街のあり方を示すものなので。芦屋は芦屋で古代から開けてきた街なんだよと。」(山田美智子さん) 芦屋市内に住む山田美智子さん(73)は、鷹尾山のいたるところで芦屋の歴史が感じられるといいます。例えば…

「これが『刻印石』で、ここから切り出されたということで。」(山田美智子さん) 一見、何の変哲もない石に見えますが、江戸時代の17世紀ごろ、大坂城を築城する際に切り出した石と言われているのだとか。

さらに戦国時代、敵が城に侵入するのを防ぐために掘られた『空堀』も残っていました。

また1980年に芦屋市などが行った調査では、弥生時代などに作られた多数の土器も見つかっています。

鷹尾山は、ふもとから山頂まで、様々な時代を感じることができるといいます。

鉄塔工事で「空堀」の一部埋まる

ところが2020年4月、山頂付近で鉄塔を建設する工事が始まったのです。すでに2000平方メートルにわたり木が伐採されました。 「登ってきてパッと見たら開けているし、全部平地で堀は埋められているし、あまりの状況の変化にびっくりしたというのが本音ですね。」(山田美智子さん)

工事の影響は戦国時代に作られた貴重な空堀にも及んでいたのです。山田さんによりますと、ここにあった空堀は工事で掘り起こされた土で一部が埋まってしまったといいます。 そもそも鷹尾山は、文化財の価値があると推定されるものが埋まっている「埋蔵文化財包蔵地」に指定されています。そのため文化財保護法により、工事が遺跡に影響を及ぼさないか事前に確認が必要となります。

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