女性で世界最年少、フィンランドのサンナ・マリン首相について徹底解説
11月16日は第46代フィンランド首相、サンナ・マリンの35歳の誕生日。当時、世界最年少で首相に就任。今年、オーストリアのクルツ首相に記録を更新されたが、女性ではいまだ最年少記録を保持し、フィンランドだけでなく世界からも注目を集める女性リーダーだ。 「ジェンダー平等が国家の礎」だとして、フィンランドを女性が活躍できる国にすべくまい進する姿は多くの国のリーダーを引きつける。そんな彼女がどんなひとなのか、詳しく解説! 【写真】今すぐマーク! 世界をけん引する、大注目の若き女性リーダー10人
レインボーファミリーで育つ
1985年11月16日、ヘルシンキで生まれる。父親がアルコール中毒になり、幼い頃に両親は離婚。その後は母親とその同性パートナーに育てられた。この特殊な生い立ちから「人間は常に平等」との政治姿勢を熟成させていく。
貧しさをものともせず、大学に進学
離婚後も母親は仕事を転々とし、経済的に困窮するように。もっとも、幸いなことにフィンランドには「国民には、自分の可能性を最大限に高め、夢を実現したり希望の仕事に就くうえで役立つ優れた教育を受ける権利がある」という方針があり、義務教育も高等教育も無料(2017年から大学が有償化)。この特権を最大限に生かして、マリンも2007年にヘルシンキの市民大学であるタンペレ大学で行政科学の修士号を取得した。学生時代はスーパーのレジでアルバイトをして、生活費を稼いだもよう。
27歳で政治の道へ
2012年、27歳でタンペレ市議会議員に初当選。2014年には所属する社会民主党の副議長に選ばれた。2015年にフィンランド議会選挙で当選、2019年には運輸通信大臣に抜擢された。
世界最年少で首相に
2019年、34歳の時に世界最年少で首相に就任し、世界を驚かせた。現職ではオーストリアのセバスチャン・クルツ首相に次ぐ若さで、フィンランドでは史上最年少、3人目の女性首相となる。
女性、若手が活躍する内閣
マリン内閣は発足当時、19人のうち、なんと12人が女性閣僚! さらに35歳以下の閣僚も4人だった。また連立政権5党の党首は全員女性となり、マリンを含む4人は35歳以下という、女性が率いる内閣をつくりあげた。