人気NFTが映画に──制作は米コインベースの新設メディア部門
人気NFTコレクション「Bored Ape Yacht Club(BAYC)」は、自身の映画制作に乗り出した。 「The Degen Trilog」と名づけられた短編アニメーションの3部作で、第1作は6月にNFTイベント「NFT.NYC」でプレミア上映される予定だ。 3部作の登場キャラクターは、映画で描かれるキャラクター像とともに、BAYC保有者に対して応募が呼びかけられている。審査はハリウッドの現役キャスティング・ディレクターが行う。 映画制作よりも驚きなのは、この映画の制作会社かもしれない。米暗号資産取引サービス大手のコインベース(Coinbase)は、映画制作のためにメディア部門を設立。新部門は、エンターテインメント業界から招かれたウィリアム・スワン(William Swann)氏が率いる。 「これは、アーティストに大きな創造的自由を与えているNFTテクノロジーへのラブレターと考えることができる」とスワン氏はインタビューに答えた。 「我々は、NFT分野における北極星のような存在として、(Bored Apesを)捉えている。あれほどに大規模で魅力的なコミュニティを作り上げた」 完成後、映画はコインベースのウェブサイト上で、コインベースのウォレットユーザー限定で公開される。またまもなく登場予定のコインベースのNFTマーケットプレイスとも連携するという。
続くスクリーンデビュー
スクリーンに登場するNFTは、Bored Apesだけではない。スワン氏は、BAYCを手がけるYuga Labsの別のNFTコレクション「Mutant Apes」も続き、それ以外にもまだ具体化されていないが人気プロジェクトが続くと語った。 Yuga LabsのCEO、ニコール・ムニス(Nicole Muniz)氏は声明で次のように述べた。 「NFTは、ネットワーク、ゲーム、マーチャンダイズ、そして今ではインタラクティブ・エンターテインメントにアクセスし、参加する手段に進化している。これは画期的なプロジェクトであり、すべてのコミュニティのために、Web3の未来をどのように形作るのか楽しみにしている」 「The Degen Trilogy」以外にも、BAYCはオフチェーンでの活躍の場を広げている。ユニバーサルミュージックグループ(UMG)は3月に購入したBAYCのNFTを中心にバンドを結成した。カリフォルニアのBAYCをテーマにしたレストランは4月9日にオープンし、支払い方法としてApeCoinを受け付けている。 |翻訳:coindesk JAPAN|編集:増田隆幸|画像:Shutterstock|原文:Bored Apes Go Hollywood With Coinbase-Produced Movie Trilogy
CoinDesk Japan 編集部