ルイス・ハミルトン、相棒エンジニアのボノから最後の『ハンマータイム』コールに心震わせる
ルイス・ハミルトンはメルセデスF1でのラストレースとなったアブダビGPを4位で終了。このレースでは、長年組んできたレースエンジニアとの間で、感動的な瞬間があったと振り返った。 【動画】メルセデス、チーム離れるハミルトンに贈るスペシャルムービー ハミルトンにとってメルセデスでのラストレースは、厳しい位置からのスタートだった。予選で不運なトラブルに遭ってしまい、Q1敗退の16番手スタートだったのだ。しかしハミルトンはそこから怒涛の追い上げを見せ、最終的に4位を獲得。表彰台には届かなかったものの、ラストレースを力を示して終えることがでえきた。 この決勝レースで、ハミルトンは相棒のレースエンジニア“ボノ”ことピーター・ボニントンが『ハンマータイム』という有名なキャッチフレーズで奮い立たせてくれたときが、感動的な瞬間だったと振り返った。 『ハンマータイム』というフレーズは、ハミルトンがレース中に予選さながらのラップを連続して走る必要がある時に、ボノが使ったトレードマークとなるフレーズだ。このフレーズはすぐに広まったが、メルセデスとハミルトンがアップダウンを経験してきた中で、あまり使われなくなっていた。 そして16番手から追い上げるラストレースの中、そのフレーズで激励されたことが、ハミルトンにとっては感動的な瞬間だったのだという。このフレーズに普段よりも興奮したのではないかと訊かれたハミルトンは、次のように語った。 「今日はそのことに気がついたよ。彼にそう言われたとき、『そういえば前にハンマータイムと聞いたのいつだったか思い出せない』と思ったんだ」 「一緒に組んだ最初の年に、ボノにハンマータイムと言うようにと話していたのを思い出す。『飛ばせとただ言うんじゃなく、ハンマータイムと言ってくれればそれで分かる』と言った風だったかな」 ハミルトンは長年の相棒、そして親友のひとりとなったこのエンジニアに敬意を表した。 「ボノと過ごしてきた時間は、ジェットコースターのようだった」 「彼は長年にわたって、最も親密な友人のひとりだったんだ」 「こんなことになるとは思ってもいなかった。彼はミハエル・シューマッハーのような偉大なドライバーとも仕事をしていたけど、長年僕のことを支えてくれた」 「エンジニアが誰かに寄り添おうとすれば、フラストレーションが溜まっていたり、苦痛なときもあるものなのに、彼は常に僕のことを支えてくれたんだ」
Filip Cleeren