魚料理デビューしたい方へ! 切り身で簡単レンチン蒸しはいかが?
料理を「作らない・作れない」ことに罪悪感を持っている人に贈る、フードライター・白央篤司さんの金言&レシピ。冷凍食品にちょい足しするのも立派な自炊。簡単なことから始めてみませんか? 【関連記事】白央篤司の罪悪感撲滅自炊入門 早いものでもう12月、2020年が過ぎようとしています。 今年は新型コロナの影響で、家での料理を始めた、再開した、回数が多くなった……という声を本当によく聞きました。そこで今回はあえて魚を使ったレシピを提案してみたいんです。 魚料理って、心理的なハードル高いんじゃないでしょうか? 私もそうでした。けっこう料理されていても「やったことない」「難しそう」「魚で食卓に上がるのは、お刺身ぐらい」という方、わりにいますね。 けれど、切り身を使うと非常に便利かつ、手軽です。メインおかずを作る上で、魚の切り身ほどラクな食材もそうそうない、というのが私の持論。 今回はレンジを使うので火も要らず、さらに包丁もほぼ使いません。主菜を考える上で、扱ったことのある素材が増えると、選択肢はより広がっていきます。「魚料理・はじめの一歩」にぜひともやってみてほしいレシピです。
〇魚のレンチンきのこ蒸し
■材料(2人前) ・魚の切り身:2切れ※おすすめはブリ、サワラ。他にタラ、生ザケ(塩してないもの)など。1切れ80g~100g程度のもの・好みのキノコ:150g程度※あれば石づき(軸の先の硬いところ)を切り取り、食べやすい大きさに分けておくA酒:大さじ2醤油:大さじ1ナンプラー:大さじ1ゴマ油:大さじ1■作り方 まず、深さのあるレンジOKのお皿にキノコを敷き詰めます。 キノコは加熱すると小さくなるので、「ちょっと多いかな?」と思うぐらいをギュッと詰めてください。 キノコは好みのもので構いませんが、マイタケ、エリンギ、ブナシメジのトリオがおすすめ。香りのよいマイタケ、食感に富むエリンギ、総合的にバランスのよいブナシメジ。いい組み合わせになるんです。この構成、お鍋のときなどもいいですよ。 次に魚を上にのせます。 魚に塩コショウなどは不要。もしにおいを嗅いでみて、くさみを感じたら数秒流水にさらし、キッチンペーパーなどで水気をよくき取ってから、のせてください。 今回は写真の上の切り身がサワラで、下がブリです。 次にAを全体にまわしかけて、ラップをかけます。このとき、ラップはぴっちりとかけず、数か所あいてるぐらいのゆるい感じでかけてください。そして500Wのレンジで6分ほど加熱します。600Wなら5分ほど。 さあ、完成ですよ。熱々のうちにどうぞ。 レンジ加熱って肉だと硬くなりがちですが、魚はそうなりにくいのがうれしい。下にたまっているうま味たっぷりのおつゆにつけて、めしあがれ。 ちなみに下のキノコを、エノキをメインにしてみると……。 かなり縮んでいるの分かります? エノキを使われる方は「これじゃ多すぎかな……」ぐらいをギュウギュウに詰めるのがおすすめ。 トータル10分程度で、付け合わせつきの主菜が完成します。ごはんにも合うし、おつまみにもバツグン。使う魚は、個人的に1番のおすすめはサワラです。フワフワに仕上がって、なんとも食感がいいのですよ。ナンプラーは風味の要となるので、なるべくなら外さないでほしいところですが、なければ醤油を倍量でやってください。 今年は生活スタイルが変わり、大変だった方も多いのではないでしょうか。 ほんのちょっとでも、日々の料理が気楽になれるような発信を来年も続けられたら、と思っています。2021年がより良い年でありますように。 白央篤司(はくおう あつし) ローカルフードや「暮らしと食」をテーマとするフードライター。2020年2月に新刊『たまごかけご飯だって、立派な自炊です。』(家の光協会)が発売になりました。パートナーとのふたり暮らしは5年目、炊事全般と平日の洗濯、猫2匹の世話を担当中。http://hakuoatsushi.hatenablog.com/
白央篤司