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新型コロナ禍で給与が減る会社員にも、国が60%以上を補償(ドイツ発)

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婦人公論.jp

人口約8300万人のうち、新型コロナにより4月29日現在で16万59人が感染し、6314人が亡くなったドイツ。だがここまでメルケル首相の指揮の下、感染対策で成果を上げており、規制を一部緩和し始めた。特に注目されるのが、手厚い補償制度だ(文=田口理穂) 【写真】川べりの芝生に寝転ぶ時も、ソーシャルディスタンスを * * * * * * * ◆「1人1カート」で入店者数を把握するスーパーも ドイツではレストランや一般店舗、学校が扉を閉ざして1ヵ月以上経った。人々はそれなりに慣れてきたようだ。ジョギングなどの個人スポーツや散歩、サイクリングは許されているので、森が大好きなドイツ人にはぴったり。少人数で川べりの芝生に寝転んで春の光を楽しんだり、家族で散歩したりする姿が見られる。 新型コロナウイルスの蔓延を防ぐため、人々の接触を減らす「接触制限措置」を実施しているドイツ。 3月16日の週から学校や幼稚園、学童保育、役所、図書館、映画館、博物館、娯楽施設、飲食店、一般小売店(食料品店やドラッグストア、スーパーを除く)を閉め、国境の封鎖を始めた。翌週からは美容院やマッサージ店も閉店。 家族以外とは1.5メートル以内に近づいてはならない。パーティなどの集まりは禁止。スーパーでは店舗面積に応じて、一度に入れる人数が定められている。店舗内の人数を管理しやすくするため、必ず一人一台カートを押すように義務づけているスーパーもある。 これらの政策により感染者増加は抑制されたとして、4月20日から800平方メートル以下の小規模店の営業が再開した。車両販売店と自転車販売店、ホームセンター、書店は規模に関係なく営業できる。27日からは、段階的に子どもたちが学校に通い始めた。

◆罰則付きの「指令」には補償がセット ドイツ政府は新型コロナウイルス対策として、1560億ユーロ(約19兆円)を計上した。 「財政即刻支援金」は、新型コロナウイルスにより経済的損失を受けた人のためのもので、 フリーランスから50人以下の従業員を抱える事業者まで、3ヶ月分の運営経費として、従業員数により最大2万5000ユーロ(約300万円)まで支給する。証拠書類の提出は必要ないが、 後日抜き打ちで審査することがあり、 関係書類は10年間保管の必要がある。 また融資を受けにくい企業のために国が、6000億ユーロ(72兆円)分の保証人となることも決定した。ドイツは日本と違って営業停止は「自粛」ではなく、罰則付きの「指令」であるため、補償がセットとなっている。 さらに会社員には、仕事減で給与が減る分の 60%(子どものいない人)か67%(子どものいる人)を国が補填する「短縮勤務」の制度がある。企業による解雇を防ぐ効果がある一方、事態が収束すればすぐさま通常運転が可能なため、社員と企業双方にメリットがある。 もともと福祉制度がしっかりしているため、万が一仕事を失っても生活保護を受けることができ、路頭に迷う心配はない。 ドイツには16の州があり、州や自治体によってもさまざま助成金がある。ベルリンではフリーランスや個人事業者は、証明書類の必要なく、申請すれば翌日か翌々日に5000ユーロ振り込まれるという支援金があった。ところが、この支援金、3月末で急に打ち切りに。おそらく、申込者が殺到したせいだろう。結局早い者勝ちとなり不公平感が残ったが、この5000ユーロは収入として換算されるので、確定申告の際に申告する必要がある。結局、年間収入が多ければ、税金として国に納めることになるのだ。 また医療の最前線で重要な役割を果たしている看護職や介護職には、国が1500ユーロの特別手当を6月に支給することを決めた。

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