この冬は冬らしい寒さ予想 特にヒートショックには注意 湯温は41℃以下など対策を
向こう3か月の平均気温は全国的に平年並みとなる見通しで、この冬は全国的に冬らしい寒さとなることが予想されている。冬になると温度の急激な変化で血圧が上下に大きく変動し、ヒートショックを引き起こすおそれがある。ここ数年は暖冬傾向だったが、この冬は冬らしい厳しい寒さが予想されるため、特にヒートショックに気を付けて過ごしたい。
この冬は西高東低の気圧配置が強まる傾向
朝晩を中心に冷える日が増え、北日本では氷点下の冷え込みになる日が増えてきた。また、東日本や西日本でも最低気温が10℃を下回る日が多くなってきている。東京都心の向こう1週間の最低気温は8℃前後の日が多く、朝晩は暖房が欲しい寒さとなりそうだ。
向こう1か月の平均気温は、北陸・関東から北日本で平年並みか高い傾向だが、東海から西では平年並みの寒さとなる見込み。なお、向こう3か月で見ると、この冬は西高東低の冬型の気圧配置が強まる時期があるため、北日本も含めて平均気温は平年並みとなる予想。つまり、この冬は全国各地とも冬らしい寒さとなる見通し。
冬らしい寒さ ヒートショックに注意
冬になると気を付けたいのが「ヒートショック」だ。消費者庁によると、ヒートショックとは温度の急激な変化で血圧が上下に大きく変動するなどによって起こる健康被害で、失神したり、心筋梗塞や不整脈、脳梗塞を起こすことがあるとされている。特に入浴時には暖かい室内から、温度が低い脱衣所や浴室で衣服を脱ぎ、暖かい湯に入るという温度変化に伴う血圧の激しい変動が発生するため、注意が必要となる。
消費者庁は対策例として、入浴前には「脱衣所や浴室を温める」「入浴前にこまめな水分補給を行う」「食後すぐの入浴や、飲酒後、服薬後の入浴は避ける」などを挙げている。また、入浴時には「湯の温度は41℃以下」「湯につかる時間は10分までを目安」「浴槽から急に立ち上がらない」などとしている。 ここ数年は暖冬傾向だったが、この冬は冬らしい厳しい寒さが予想されるため、特にヒートショックに気を付けて過ごしたい。 (気象予報士・鈴木悠)