関根勤発言を検証 テレビをつまらなくしてるのは視聴者のクレームなのか?
昨今のテレビ番組はオリジナリティーや新鮮さに欠ける!?
とはいえ、テレビがつまらなくなった要因をこうしたことだけに帰結させるのは早計だろう。 芸能評論家の三杉武氏は語る。 「娯楽の多様化やインターネットの普及、番組制作費の削減、規制などテレビ業界を取り巻く環境が厳しくなっているのは確かですが、それでも高視聴率を記録したり、世間の耳目を集める番組はいまだにあります。例えば、情報番組やバラエティー番組に比べて制作コストがかかり、連続視聴を前提とすることからもっとも厳しい状況に置かれていると言われるドラマに関しても、『家政婦のミタ』や『半沢直樹』、『あまちゃん』といったテレビ史に残る人気番組は近年も生まれているわけで、時代や環境の変化を言い訳にするのはいかがなものでしょうか」 前出の放送作家も同意する。 「最近のテレビを見ていると、バラエティーやクイズ番組にしても、過去に人気を集めた番組の焼き直しだったり、週刊誌の定番企画だった『あの人は今』や芸能人のスキャンダルの暴露だったり、SNSを意識したチャレンジ企画やオモシロ動画だったり。ドラマを見ても“はじめにキャストありき”で人気漫画を安易に実写化していたりして、テレビならではの斬新なオリジナル企画やコンテンツが減っているような気がします。実際、番組の企画会議で通るのもそういった無難なものが多いですからね。オリジナリティーや新鮮さに欠けていると言われれば否定はできません」 逆風の中にあってこそ、テレビの真価や存在意義が問われるのではないか? (文責/JAPAN芸能カルチャー研究所)