「日本の女性は皆キレイにしてるけど…」「おばさんが水着を着ただけで炎上」着物インフルエンサー長谷川普子(58)が語る、日本の窮屈さ
着物は「めんどくささ」がいい
――着物を着慣れている長谷川さんでも、汁を飛ばしちゃうことってありますか。 長谷川 こぼしとかは今も全然あります。昨日もすごく気をつけてたのに、プリンをポロッと落として、カラメルソースがパーンとつきました。ガックリします。 でも、汚さないようにしようと思うと、ちょっと裾を持ったり袖を押さえたりとかっていう、普段の所作が丁寧になるんですよね。 ――たしかに、洋服だとその意識はあまりないですね。 長谷川 汚しても大丈夫という前提で着ていると、所作が雑になるんですよね。まったく丁寧な暮らしはしてないけれども、着物を着ることが、ちょっとした丁寧さにつながる貴重な機会だな、と思ったり。 あと、めんどくささがいいんですよ。襦袢を着る前に自分の体を見て、着物がきれいに見えるように補整を入れるんですね。入れても入れなくてもいいんですけど、私は補整を入れて着るのが好きなので、自分の足りない部分に、しわが極力出ないよう、補整を入れるところから始めて。 襟を抜く、紐をかける、着物を掛ける、紐で押さえる……そういう一つ一つのことに時間がかかるんですけど、時間をかけている間に、ちゃんと整っていく。その時間の丁寧さというか、そういうところも気に入ってますね。 ――他に、着物にハマった点はありますか。 長谷川 タイにいた時、私のSNSを見てくれた方から、「亡くなったおばさんの着物が大量にあって処分できないから着てもらえないか」と連絡をいただいたことがあって。 結局、3枚くらい頂戴したんですけど、それを着る度に、その家族のことをフッと思うんです。今は私のものなんだけど、どこか私のものじゃなくて、この色柄を選んだ亡きおばさまはどんな人だったのかなとか、こんな体型の方だったんだろうか、とか考えて。 ただ着るものなんだけど、特別感といいますかね。そういうところもハマったところかなと思います。
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