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ウィズコロナ時代の東京散歩は「気配り」「お泊まり」がキーワードになる

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アーバン ライフ メトロ

しばらくの間は近場の東京散歩で充足

 ヒヌマイトトンボは体長3cmほどの小さなトンボで、河口などの汽水域(水気を帯びた水域)のヨシ原(ヨシの群生地)などに生息しています。生息地が減少し、絶滅危惧種に指定され、保護活動も行われているそうです。都内では荒川河川敷で生息しているといわれますが、生息確認数は年々減っている模様です。 【写真】懐かしい、そしてなぜか落ち着く……都内にある路地裏の風景(8枚)  え、何の話かって? 実はこれも東京散歩のお話なんです。よければもう少し読んでください。  都道府県境をまたぐ移動自粛要請が全面解除されて、6月20日(土)には東京でも多くの人でにぎわいを見せました。しかし、引き続き用心は必要です。  遠くへ旅行に行きづらい間は、都内の散歩で旅気分を味わおうという人が、増えるんじゃないでしょうか。  そもそも遠くへ出掛けるだけが「旅」じゃありません。近場の日帰り散歩でも、そこに「発見」「出会い」「驚き・ハプニング」「感動」「絶景」などがあれば、それは「旅」です。もろもろの状況が改善するまでは、東京の「散歩旅」を楽しんで、旅行の欲求を満たしてみるといいと思います。  とは言っても新型コロナが終息していない中で、どこに出掛けようか「行き先選び」に迷いますよね。そこで提案。まずは自分が住んでいる街の散歩から、始めてみませんか?

自宅の近所でさりげない「旅情」に触れよう

 詳しい町名は言えませんが「東京下町某所」と言っておきましょう。僕(カベルナリア吉田。紀行ライター)はそこでマンションに住み、15年になります。  マンションから徒歩5分で、荒川の河川敷に出ます。毎朝この河川敷を歩き、途中で見える白髭神社の鳥居に向かって手を合わせ、その日1日の無病息災を願っています。最近は一緒に東京、日本そして世界中のコロナ終息もお願いしていますね。  普段はそんな風に、散歩しても神社に手を合わせるだけです。でも実は、いつも歩いている河川敷は冒頭で書いた、都内でも貴重なヒヌマイトトンボの生息地なんです。  数年前までは最寄りの駅に「ヒヌマイトトンボが生息しているので、むやみに河川敷のヨシ原に入らないように」と注意を促す大看板が立っていました。最近はその看板を見ないので、もしかして生息確認がないのかも……と思いつつ、いつもの神社参拝に加えトンボのことを考えながら歩いてみました。  河川敷の大半は、今は野球やサッカーのグラウンドになっていて、ヨシ原はごく一部しか残っていません。でもヨシ原の前で足を止め、生い茂る葉と葉の隙間に目を凝らすと――さすがにヒヌマイトトンボはいませんが、大型の普通のトンボが飛んでいます。ほかに小さなチョウも舞い、小鳥のさえずりも聞こえてきます。  青空が広がり、川から吹いてくる風も爽やかで――東京にいることも、自宅から徒歩5分の場所にいることも、しばし忘れてしまいました。  今回の自粛期間中、自宅で仕事をするのに飽きると、ノートパソコンを持って近くの公園によく行きました。小さな公園で、遊具はブランコと滑り台があるだけ。木が数本そびえ、木のベンチがいくつか置かれていて、人もあまりいません。 「3密」とは無縁のこの公園でベンチに腰掛け、パソコンを開いて作業をするのが日課になりました。そんなある日、たまたま公園に来た初老の男性が、敷地の片隅にある何かに向かい手を合わせています。何だろうと思い、行ってみると――。

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