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疫病と自粛疲れから「国民の2つの身体」を守れ

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東洋経済オンライン

内外で議論の最先端となっている文献を基点として、これから世界で起きること、すでに起こっているにもかかわらず日本ではまだ認識が薄いテーマを、気鋭の論客が読み解き、議論する「令和の新教養」シリーズ。 この記事の写真を見る 今回は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、われわれの身体への脅威のみならず、社会全体にどのような影響を及ぼしているのかを、評論家・作家の佐藤健志氏が読み解く。 ■コロナ流行の終息はいつか  新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック、世界的大流行は、終息はもとより、収束への道筋もまだ見えていないのが実情です。

 ちなみに終息とは「完全に制圧すること」で、収束とは「制圧までは行かないが、かなり抑え込めたこと」。  本当のところ、治療法や予防法が確立されないかぎり、終息は望めないかもしれません。  医師の人材紹介サービスなどを行っている会社「医師のとも」は、5月1日から6日にかけて、1300人余りの医師を対象に、コロナウイルス感染症が国内で終息する時期に関する予想をたずねました。  結果は以下のとおり。  早くてあと半年から9カ月、でなければ1年余り先です。

 「5月末」の回答には、終息といっても今回の第1波の流行が終わることだと留保をつけたものもあったとか。  第2波(以後)の流行は別枠なのですね。  終息に至ることなく、季節性の感染症として根付くのではないかという見解もあったとのこと。 アメリカのブルッキングス研究所も、3月2日に発表したレポート「COVID-19が世界のマクロ経済に与える影響~7つのシナリオによる予測」において、「今後長期間にわたって、そこそこのパンデミックが毎年繰り返される」可能性を想定しましたが、国内だけに限っても前途は多難そうです。

■国家は「巨大な身体」である  他方、4月に始まった緊急事態宣言は、5月末の期限を待つことなく、全国の大部分で解除されました。  パンデミックの現状を思えば、解除するにしても、感染の再拡大が生じることを前提にやるべきですが……。  感染症対策を考えるうえで、重要な意味を持つにもかかわらず、見過ごされやすい概念があります。  ずばり、「ボディ・ポリティック」。  普通は「国民」、あるいは「国家」などと訳される言葉ですが、直訳すれば「政治的身体」です。

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