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コロナ禍「かつてない就活」でFラン大生が東大生に勝つ可能性 

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コロナ禍で就活事情も大きく様変わりしている。3月に予定されていた大規模な合同説明会は、軒並み中止・延期を余儀なくされた。一方で、オンラインでの説明会や面接が中心になるなど、大学生だけでなく、企業から見ても“かつてない就活”がスタートしている。 【画像】山本美月、二階堂ふみ…人気者を輩出している大学はここ! そんな状況下だからこそ、誰もが東大生ら精鋭たちに勝つ絶好のチャンスが到来しているという。武蔵野学院大学で“就職率100%”のゼミを率いた、吉井伯榮(よしい はくえい)客員教授に実態を聞いた。一体、何が起きているのか? ◆グループワーク重視の就活 オンライン化で企業側に悩み 2021年卒業予定の就活は、新型コロナウイルスの影響をもろに受けています。私の大学では、5月の大型連休が終わった時点で内定率が20%弱。例年ですと最低でも30%は越えてきますからかなり少ない数字です。 内定をもらっているのは、昨年の夏くらいから企業にインターンシップに行ったりするなど、就活の準備をしていた生徒のみ。「採用情報公開」となる3月から動き出す学生でも通常なら内定をもらえる時期なのですが、今年はコロナ禍で内定を出していない企業が多く、内定率が下がっているのが現状です。 企業の側に立つと、“3密”を避けるため、説明会を中止、あるいは延期せざるを得ない状況になっています。5月ですと大学にくる企業の募集情報が100~200社ほどあるのですが、今年は1桁。いかに就活が停滞しているかがわかります。 とはいえ、企業としては新卒採用を減らすことはあってもゼロにすることはないでしょう。コロナ対策として、選考過程をオンラインにシフトしているのですが、企業側にとっては悩ましい一面があるのです。 学生が5人程度のグループになって、与えられた課題に取り組む「グループワーク」は、オンラインではなくリアルで選考したいというのが企業側の本音といえます。 かつては、就活といえば面接重視でしたが、7~8年前からはグループワークに重きを置いています。面接で猫をかぶられてしまうと見抜けない部分もありますが、グループワークは面接官が絡まず学生同士で行うものなので、コミュニケーションスキルをはかりやすいというのが理由です。ところが、オンラインだと学生の立ち振る舞いをチェックしにくくなってしまうため、企業側にとっては喜ばしい状況ではありません。 ◆オンラインを制する者が2020年以降の就活を制す 反対に学生の立場からすると、「オンラインでの就活はこれまでよりライバルを出し抜きやすい」ということが挙げられます。リアルの試験や面接では、身だしなみを整えて、会場までたどり着きさえすれば、後は横一線、同じ会場で試験や面接を行えます。 ところが、オンラインでは「自己演出力」も求められるようになりました。たとえば、後ろに映る部屋の中が雑多なものであふれているのと、余計なものが何も映っていなくてきちんとカーテンが閉まった部屋でやるのとでは、印象がまったく異なりますよね。また、画面が暗くて人格までどんよりして見える人よりも、芸能人のように照明が顔の正面から当たって表情をしっかり見える人のほうがプラスに働くのは必然です。 しかし残念なことに、そのアドバンテージを活かすどころか意識すらできていない学生が多いのが現状です。 というのも、パソコンを持っている学生はせいぜい3割程度で、残りの6割以上はスマホで臨んでいます。見ることには慣れているけど、映ることに慣れていない。慣れていないにもかかわらず、練習をしないでぶっつけ本番。もし途中でネット回線や電源が切れてしまったら……、想像しただけで背筋が凍ります。 就活は「段取りが8割」だと思っています。自己紹介やグループワークのシミュレーションだけでなく、オンライン面接の対策としてZoomの練習は今後必須になります。自分はどう映っているのか、自分の声はどう聞こえているのか、ネット環境は整っているのか、電源を確保できているのか……、すべてが内定をつかむための準備です。 仮にリアルで面接したときに100点の出来だったとしても、オンラインの面接で60点だと感じたら、面接者は「これからの時代に対応できるのかな」と不安を感じてしまうと思います。逆にオンライン対策がうまく、きちんとアピールできる学生は、「これからの時代に必要な人材だ」という印象を植え付けられるでしょう。 ◆刻々と変化する状況だからこそ、求められるのは柔軟性 デジタルを駆使した就活になっていますが、学生に求められているのは「アナログの力」だと思います。いわば「人間力」ですね。 勉強ができる学生=エリートの学生は、即戦力になり得る存在です。しかし、彼らはこれまで培った知識に自信を持っていて、それに固執してしまうきらいがあります(もちろん、全員がそうではありませんが……)。 一方、私がこれまで受け持ってきた偏差値40くらいの、世間でいうところの「Fラン大学」の学生たちは、基本的に大人の話を素直に聞けます。「ダメ」とレッテルを貼られることが多かったから素直になれなかっただけで、良い面を褒めてあげると素直に言うことを聞くんです。伸びる人=素直な人、そして、柔軟性がある人です。 就活のオンライン化への流れは、一時的なものではなくスタンダードになっていくでしょう。 企業にとってオンラインのグループワークだと学生の良い面を見るのがむずかしいという話をしましたが、その一方でオンラインなら録画が容易ですから、繰り返し見て合否を判断できるメリットがあります。それだけでなく、時間や準備段階の労力、費用を格段に抑えられるなど、プラスな面だらけ。企業からすれば、オンラインの採用を取り入れない手はありません。 就活のスタイルが変わったのなら、その仕組みに合わせる柔軟性を持つことが内定への近道です。オンラインだから大したことないとタカをくくるか、これまでの話を素直に聞いて実践できるか……。あなたはどちらですか? ◆強い者が生き残るのではない、変化できる者が生き残れる 合同説明会が開催されなかったり、大学に募集情報が集まらない現状では、学生が自ら情報を取りに行くことが求められます。そこで、私がゼミで教えていた企業選びの方法をご紹介したいと思います。 数ある業種から選ぶ基準は、 「自分が好きな分野だったり、興味がある分野」 「自分が活躍できるかよりも、一日でも長く続けられる分野」 その中から3業種にしぼります。 たとえば、ゲームが好きな学生なら「ゲームメーカー」「スマホのゲームアプリを開発する会社」「ゲームキャラクターを制作するおもちゃメーカー」といった具合です。 そして、3つの業種の中で、かなりレベルの高い企業から、自分が手を伸ばせば届きそうな企業まで、4社ずつ挙げていく。すると、3業種×4社で12社になるので、その12社を『会社四季報』を用いて徹底的に調べます。併せて企業のホームページを見れば、企業理念はわかりますし、どういう人材が求められているのかということも書かれています。 デジタルフル活用の時代だからこそ、逆にアナログに振り切るのもありです。会社の人事部に電話をして、どのように採用募集を行っているのか、問い合わせるくらいの積極性がほしいですね。“農耕民族型就活”から、“狩猟民族型就活”に戻った、というとわかりやすいかもしれません。 新型コロナウイルスの影響で、2020年の就活は後ろ倒しになり通年で行われる見通しです。学歴よりも変化に順応できる人材が、企業に強く求められる時代に突入しました。ダーウィンではないですけど、「強い者が生き残るのではなくて、生き残れるのは変化できる者」だということです。 ◆吉井伯榮(よしい はくえい) 1953年生まれ、群馬県出身。武蔵野学院大学国際コミュニケーション学部客員教授、一般社団法人日本パーソナルコミュニケーション協会代表理事。大学では、アップルジャパンやセブン&アイをはじめとした一流企業内定者を続々と輩出し、就職率100%を誇るゼミを12年間率いた。その一流企業内定メソッドをまとめた『Fラン大学でも東大に勝てる 逆転の就活』(光文社)が発売中。 取材・構成:奥山典幸

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