【日本ハム】新庄監督、伊藤大海の“粋”な行動に「ジーン」 途中交代のレイエスにも言及
◆パ・リーグ 日本ハム1×―0西武(10日・エスコンフィールド) 日本ハムが最下位の西武にサヨナラ勝ち。カード初戦を制した。 0―0の9回2死三塁から途中出場の水野達稀内野手が右前へ劇打。先発の伊藤大海投手は9回を一人で投げ抜いて今季最多10奪三振、自身初となるシーズン3完封目でリーグ単独トップの12勝目を挙げた。 試合後の新庄剛志監督の主な一問一答は以下のとおり。 ―(自ら) 「今日はどうしても(伊藤に)12勝目をつけたかったので12回も行かせるつもり、150球でも、そういう気持ちでいましたね」 ―9回の守備終了後にベンチ前で「行くよ」と伝えた。 「握力だけちょっと心配だった。でも『握力がちょっと』とは(本人は)言わないでしょう」 ―伊藤は笑っていた。 「ボクの気持ちが伝わったんじゃないですか? もう目と目で会話できるので」 ―いい投球だった。 「9回の時点で151(キロ)。初回と変わらないスピードを投げるコツっていうのを本人がわかってくれると思う」 ―走者を出したらギアを上げて。 「そうですね。マウンドさばきというか落ち着きようが安心して見ていられたので。初回がデカかったですね。源田君の三塁打の後。あの0点は大きかったですね」 ―バント処理も見事。 「フライね。彼くらいのレベルになれば、ああいう余裕もあるだろうし。うちのバント…。あそこは決めてほしかったですね。でもアレがあったからサヨナラにつながったっていう。プラスに考えて」 ―レイエスに代走。アクシデントか。 「ケガじゃ、ないんじゃないかな。レイエス本人も『この状況で僕がランナーより五十幡君がランナーの方がいいよ』っていう状況に見えましたけどね」 ―向こうから要求? 「そうそう」 ―トレーナーが行ったので心配した。 「オレもそっち(アクシデント)かなとは思ったんだけど、そうでもなさそうだなと。その気持ちはうれしいんですけど、今後はボスの指示に従ってもらって。もう一回(打席も来るし)、いいピッチャーが続くので。点数が入りづらいので。でもね、そういう気持ちはうれしいし」 ―代えるつもりはなかったが五十幡は用意させていた。 「その前に用意はさせてました。6回くらいから、みんなには準備させているから。すぐ出られるように。浅間君の状態がちょっと良くないんで。今回は足がちょっと腫れぼったいかな、というところで」 ―前回の試合から? 「きょうの朝来て、ちょっと腫れぼったいって。いろいろあるんですよ。みんなには分からない内部事情というか。痛める、急にね。寝違えたり」 ―箇所は。 「足首。でも代打はあるよってことは伝えてある」 ―きょうも「幸運球」で9回に五十幡が四球を。 「もうそろそろグッズ販売するんじゃないですか?(笑い)不思議ですよね、これ」 ―(自ら) 「今日うれしかったのは、伊藤君が(西武)野村君の時にハッピーバースデーの音楽が流れて、プレートを外して、終わるまで待っていたっていう。そういうファンサービス、相手をリスペクトしながらやれるチームになったってことにジーンとしましたね」 ―伊藤がリーグトップ12勝目。タイトルも。 「いや、もうそっち方面は考えていないです。伊藤君も考えていないと思います。チームが勝って、ファンに喜んでもらえる戦いをして、何とかここでやりたいっていう気持ちしか今ないと思います、みんな。調子悪い選手でも勝ちたいという気持ちしかないので、ほんと1つになって戦っていますね」 ―月間MVPのレイエスに何か言葉はかけたか。 「いや、月間MVPクラスではないでしょう。もっともっと高いレベルで、タイトルを取れる選手ですから」
報知新聞社