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世界の「移民受け入れ寛容度ランキング」─最高はカナダ、最低は?

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クーリエ・ジャポン

世界は不寛容になってきた

世界はどんどん移民に対して厳しくなっている──。 ギリシャの難民キャンプで9月に起こった大火災。これを機に、EUはこれまでほぼ機能していなかった移民・難民政策の抜本的な見直しを行った。これと時を同じくして、アメリカの世論調査会社ギャラップは「移民受け入れインデックス」の最新調査結果を公表。 このインデックスは最高値が9で、数値が高いほど寛容性があることを示すのだが、世界的には2016年の5.34から2019年には5.21に低下。2015年の「欧州難民危機」や2016年のアメリカの大統領選挙でのトランプ政権誕生などを経て、世界は移民により冷たい視線を向けていることが伺える。

トランプ支持派も移民には優しい?

国別でこの数値が最も高いのはカナダ(8.46)。「人種のるつぼ」と言われてきたアメリカは7.95で、世界6位に付けている。 ギャラップは今回、別枠でアメリカとカナダの国民の受け入れ度合いの違いをトランプ大統領支持派か、トルドー首相支持派かで区別して分析。カナダのトルドー首相は移民への門戸をより開放し、アメリカのトランプ大統領は厳格な移民政策を掲げている。 予想通り、トルドー首相支持派の移民受け入れ度は8.73と高スコア。不支持派でも8.21と高い水準だった。一方、驚くことに、トランプ大統領支持派の間でも移民の受け入れ度は7.10と、世界平均よりもずっと高かった。不支持派に至っては8.59とカナダ全体のスコアを上回っている。 アメリカもカナダも長く移民を受け入れて来た歴史がある。それだけに、現政権の姿勢によって人々の心が大きく変わったわけではないようだ。

欧州諸国はより厳しい姿勢

インデックスの数値が低い、ある意味「最も移民に冷たい国々」を見ると、ワースト10には最も低い北マケドニア(1.49)をはじめ、2位から7位までにハンガリー(1.64)、セルビア(1.79)、クロアチア(1.81)、ボスニアヘルツェゴビナ(1.85)、モンテネグロ(1.87)、ラトビア(2.25)と、東欧やバルカン地域の国が並ぶ。 これらの国の多くは、中東・アフリカ地域から流入した移民・難民が最終目的地の西欧に向かうために通過してきた国でもあり、毛嫌いする理由も単なる差別だけではとどまらない部分もあるかもしれない。 トルコのスコア(2.53)の低さも、同国がEUと結んだ合意によって、欧州に渡りたい移民・難民の移動を制限していたことで、国内で引き受ける人数が大幅に拡大したことが背景にあるとギャラップは見ている。 一方で、2018年に採択された移民対策の国際的な枠組み「安全で秩序ある正規移住のグローバル・コンパクト(国連移民協定)」に反対したポーランドでは、意外なことにスコアが改善。2016年の3.31から2019年に4.21へと上がった。 世界トップ10に入った欧州諸国は、アイスランド(8.41)、スウェーデン(7.92)とアイルランド(7.88)くらいだった。アイスランドは近年の経済発展と観光業が盛んになったことで、より移民に対して開放的になったとみられる。 スウェーデンは人口当たりの難民申請者受け入れ数が欧州最多なことで知られている。アイルランドはむしろ、アメリカやオーストラリアなどに移住したアイルランド人が各地でコミュニティーを形成している一面があるからだろうか。

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