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コロナ禍のドサクサで進む「成長戦略実行計画」は、日本を破滅させる

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ダイヤモンド・オンライン

 7月17日に閣議決定された「成長戦略実行計画」。この内容を詳細に見れば、コロナ禍に乗じたショックドクトリン(惨事便乗型資本主義)に過ぎず、「この際に日本を都合よく変えてしまおう」と言わんばかりの計画が盛りだくさんの状態である。ただの「日本経済社会の破壊計画」ともいえるもので、決して日本国や国民のためになるものではない。その理由を解説する。(室伏政策研究室代表、政策コンサルタント 室伏謙一) ● 「新しい働き方」の狙いは人件費削減 「労働環境の悪化」の粉飾  新型コロナウイルスの感染者がどこで何人増えたというニュースが、毎日速報で流され、それに人々が翻弄される、そんな状況がもう何カ月も続いている。地方に行けば、東京から来たというだけで店から追い出されるという話も聞く。家族から1人でも感染者が出ればその地域には住めないとおびえ、警戒する人も少なくない。  そうした状況を奇貨として「この際に日本を都合よく変えてしまおう」と言わんばかりの計画が決定され、実行に移されてようとしている。  それは、いうまでもない。7月17日に閣議決定された「成長戦略実行計画」である。本稿ではその中身について、主なものを取り上げつつ、何が問題なのかについて解説したい。

 まず、最初に出てくるのが「新しい働き方」の名目での、副業・兼業、そしてフリーランスの推進。一応「環境整備」とは書いてあるが、推進のための「環境整備」であるので、推進と変わらない。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、メディアを通じてテレワークの推進が叫ばれている。  実態はさておき、さもそれが「当たり前」であるかのように言われるようになり、それにつれて「成果報酬」や「ジョブ型雇用」の導入が盛んに提言されるようになっている。成果を出せば報酬が上がる、時間や場所に縛られない働き方ができると、積極的評価がメディアやネットを賑わせているが、その目指すところは、ずばり、人件費削減だ。  要は経常利益を上げ、株価を吊り上げ、株主配当を増やすためのコスト削減の一環ということだが、それを確固たるものとするため、本業では賃金は減るかもしれないが、その分を副業で補えるようにしてやる、という名目で「副業」という名の低賃金労働を創出しようというのが真の狙いだろう。  フリーランスは言うに及ばずで、賃金面のみならず、社会保障コストも企業側が負担しなくて済むのでこれも広い意味での人件費削減の一環だ。  これをして「新しい働き方」とは、ただの「労働環境の悪化」の粉飾である。  当然のことながらこれは「株価の上昇」という意味での成長には寄与するかもしれないが、国全体としての成長には寄与するどころかデフレに貧困化、地域の衰退を進めるだけで、全く寄与しないと言っていいだろう。 ● プラットフォーマーがもうけるための 環境整備にすぎない  次に出てくるのが、決済インフラとキャッシュレス関係だ。銀行以外の送金を可能に、銀行・証券・保険商品を一度の登録により、ECサイトで取り扱うことができるように(先の通常国会で成立した「金融サービスの提供に関する法律」で可能に)、キャッスレス決済プラットフォーマーが利用事業者に入金する際の振込手数料の引き下げ、ノンバンクの全銀システムへの参加の許容などが列挙されている。  これは端的に言って、決済インフラという名のキャッスレス決済プラットフォーマーや関連するプラットフォーマーがもうけるための環境整備であろう。  一方で、キャッスレス決済インフラを利用する加盟店の利用手数料については、政府がガイドラインを作成してその引き下げを促すのみ。  要はやっているフリ、中立的立場に見せるためのアリバイ作りということであり、こうしたことからも「フラットフォーマー寄り」であることは明らかである。

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