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新型コロナ対策、政府が大企業に4000億円を支援?

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THE PAGE

 新型コロナウイルスの感染拡大で影響を受けた大企業を政府が支援する方策を検討中と報道されています。一部の業種は深刻な打撃を受けていますから、何らかの支援策が必要なのは間違いありませんが、一方で生活が困窮している個人への支援策がスムーズに進んでいないというのも事実です。大企業の支援策ばかりが先行することになると、国民から大きな反発を受ける可能性も出てくるでしょう。

 政府はウイルスの感染拡大で財務基盤が弱っている大企業に対して、日本政策投資銀行を通じて支援する施策を検討しています。優先株などを使った出資によって全体の規模は4000億円程度になる見通しです。今回の感染拡大で航空や外食といった業種は致命的な影響を受けています。航空会社が破綻してしまうと、物流などに極めて大きな混乱が発生する可能性がありますから、一部の業種に対しては政府による救済が必要なケースも出てくるでしょう。  しかしながら、この施策は対象が限定されておらず、全産業が想定されています。明確な基準が定められない場合には、単に政府による大企業に対するバラマキになってしまう可能性も否定できません。

 日本の大企業は、これまでの利益を内部留保という形で蓄積しており、2019年3月時点での内部留保は304兆円にも達します(金融・保険業を除く資本金1億円以上の企業)。内部留保のすべてがすぐに使えるお金ではありませんが、現預金も100兆円近く保有しており、十分な財務体質があります。日本企業は従業員に対する給与や、株主への配当を犠牲にして内部留保を蓄積してきたわけですが、その理由は「イザというときのため」だったはずです。まさに今がそのイザという時ですから、本来であれば、この豊富な内部留保を活用すべき時でしょう。  また金融庁は、コロナウイルスによって売上高が急減した場合でも、店舗や工場の減損を計上しなくても済むよう、会計ルールを変更する方針です。これも本来はあってはならない措置であり、これだけも十分な支援といえます。  今回は世界的な危機であり、公務員や国会議員など、税金から給料が支払われている人以外は、全員が何らかの被害を受けており、とりわけ非正規社員やアルバイト、零細自営業者などは生命の危機にさらされている状況です。政府はまずはこうした極めて深刻な状態にある人の支援を最優先すべきですし、大企業の支援を実施する場合でも、インフラの維持に必要不可欠な業種に絞るといった措置が必要でしょう。 (The Capital Tribune Japan)

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