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芦田愛菜「自分で小説を書いてみたい」

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婦人公論.jp

本日放送の「しゃべくり007」に登場する芦田愛菜さん。本好きとしても有名で、おススメの本を紹介する書籍も出版されています。そんな芦田さんが、『婦人公論』で、作家・重松清さん、文芸評論家の伊藤氏貴さんと本について語り合った記事を再掲します――。 *** 作家・重松清さんをホストに、個性豊かなゲストと語り合う連載「井戸端会議2020」。今回のテーマは「本」。高校国語の教科書から文学作品が減りつつあります。若い人が本を読まなくなったと言われる今、国語教育のこれからを懸念する声も。そこで今回は、明治大学准教授・文芸評論家の伊藤氏貴さんと、大の本好きで、この春、高校1年生になる芦田愛菜さんをゲストに、本を読む楽しさ、文学にふれることの意義を語りあいました。ステイホームの今こそ、本を読んでみませんか?(構成=福永妙子 撮影=木村直軌)

本が本を呼び世界を広げる

重松 愛菜さんは、年間100冊以上も本を読んでいるとか。 芦田 私にとって本を読むのは、お風呂に入るとか歯を磨くのと同じ、生活の一部になっています。 重松 ご著書『まなの本棚』には、日本の現代作家の小説はもちろん、平安時代や江戸時代のもの、外国文学も紹介されています。読むジャンルはさまざまですね。 芦田 海外ミステリーにハマっているときもあるし、古典や明治の文豪の作品を読みたいなと思うときもあります。とにかく、いろいろな本を読んでみたいんです。 重松 本と出会ったきっかけは? 芦田 小さいときから、父も母も絵本の読み聞かせをしてくれましたし、私のために図書館で本を借りてきたり、常に身のまわりに本がある環境をつくってくれていました。子どもの私にとって本はワクワクさせてくれるもので、「何かほしいものは?」と聞かれると、いつも「本がほしい!」と。 重松 今の時代、マンションのモデルルームにも、本棚のない部屋は多いんですよ。 伊藤 学生も、ますます本を読まなくなっていますね。私が学生の頃はまだ、読んでいないことに対する羞恥心がありましたが。 重松 そうそう。友だち同士、ある本の話をしているときに自分が入っていけないとつらくて、うちに帰ってあわてて読むという。僕と伊藤さんは50代ですが、昭和の小学生って、身近なところに本がたくさんありましたね。親の本棚からこっそり本を抜き取って読んだり。背伸びしてね。 伊藤 私も、読書に目覚めたのは親の本棚にあった本からでした。小学生のときに北杜夫の「どくとるマンボウ」シリーズにハマり、そこに出てきた中学校に憧れて、その中学を受験したほどです。 重松 愛菜さんは、お父さんやお母さんの本棚から本を抜き取って読んだ経験は? 芦田 それはないです(笑)。でも『国盗り物語』は、時代小説の好きな父から借りて読みました。小学6年生か中学1年生の頃かな。 重松 その年齢で司馬遼太郎ですか。すごいなあ。 芦田 ちょうど当時の歴史を学校で習っていて、それで興味があったのだと思います。 重松 本を読んで、さらに興味が広がることも? 芦田 たとえば平安時代の文学を読むと、今度は平安時代の女性についての本を読みたくなります。 伊藤 本が本を呼ぶのはいいですね。平安時代のことはどうやっても体験しようがない。現実には体験できないことを、また別の本で追体験することにより、さらに世界が広がっていく……。 重松 だから冒険や体験談も読みたいし、空想や夢物語も大事なんですね。 伊藤 たとえば犯罪もそうです。なぜ人が罪を犯してしまうのか。単に裁判記録を読むだけでは見えてこないものがある。友人が裁判官で、司法教官もしているのですが、司法試験に受かった人たちに言うのが、とにかく小説を読めと。 芦田 なぜですか? 伊藤 本も読まず、試験勉強だけしてきた人には犯罪者の気持ちがわからない。たとえば、貧しくて犯罪に走ってしまった心理だとか。だけど、血肉のある文章で書かれた小説を読むことで、罪を犯した人の心情をたどることができます。 重松 愛菜さんもご著書で、読書のいちばんの魅力を「自分とは違う誰かの人生や心のなかを知ること」と書いていますね。 芦田 はい。だから本を読むたびに、新しい発見があります。

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