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恋愛や男性性との関わりをテーマに。佐藤麻優子が個展で新作「繋がってください」を発表

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美術手帖

 退屈な日常にまとわりつく不安定な希望、焦り、無気力感──写真家の佐藤麻優子は、そんなネガディヴな想いから出発し、自分や友人たちを被写体に制作をスタートさせた。第14回写真「1_WALL」(2016)では、若い世代が抱える閉塞感や退屈さを的確に表現した作品でグランプリを受賞。2017年に個展「ようかいよくまみれ」でデビューして以来、「女性性」をテーマに女優の安達祐実やモデル、友人たちを写した「生きる女」(2018)を発表するなど、精力的に活動を行っている。  自身の作品について「リアルな実感そのままではないです、でも嘘っぽくもなりたくもない。そこは矛盾しているんです」と語る佐藤。一見すると脱力したスナップ風の写真だが、いずれも絵コンテの作成から出発し、デジタル加工を施すなど、入念につくり込まれている。それによって、現実と数センチ離れた違和感とねじれたユーモアを漂わせる。  そんな佐藤の新作個展「繋がってください」が、東京・馬喰町のKiyoyuki Kuwabara AGで開催されている(~7月18日)。新作は、恋愛や男性性とのかかわりを軸に展開。自身のルーツである家族やそこで生まれた異性との距離感、その後の恋愛など、過去と現在を行き来するように、いまを生きるリアルをセルフポートレイト作品で表現するという。  佐藤は、本作を発表するにあたって以下のようにコメントしている。 ずっと気持ちに矛盾を抱えて生きています あなたは一つの答えや正義と悪を持っていますか わたしは自分自身だけでは理解しきれないものが好きです ずっと男性を嫌悪していますが、大好きで憧れを持っています 女性が本当に大好きですが、女性の自分は嫌いでした 家の中に男性がいないことは、とても快適で不自由でした わたしは暴力が大好きですが、心の底から大嫌いです 幸せになりたいけれど、なりたくありません 絶対に死にたいけど、絶対に生きたいです   今回の写真群は、恋愛にまつわる感情を主な起点に、自分という人間の感情とその成り立ちについての答えを探したものです。ですがいつでも先はよく見えず、ほんの入り口のようなものの気がします。

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